今回は前回に引き続いてドラフトの注目選手紹介、大学・社会人編です。今年から導入された自由枠での選手獲得方法により、数名の選手がプロ入りすることが大学・社会人では決定していますが、その選手も含めて御紹介したいと思います。
まず投手では早々と自由競争枠での阪神入団が決まった安藤優也選手(トヨタ自動車)。大学時代は巨人・高橋選手にリーグ記録となる23号の本塁打を献上したことで話題になりましたが、最終学年時は法政大のエースとして6勝をあげる活躍を見せ、社会人入り後も順調な成長を見せMAX150kmのストレートとスライダー・フォーク・シュートなど多彩な変化球で社会人No1右腕と評されるまでになりました。コントロールも良く、1年目から活躍が期待されます。
そして安藤選手が右なら社会人No1左腕が甲子園でのノーヒットノーラン、シドニー五輪代表と着実に力をました杉内俊哉選手(三菱重工長崎)。こちらもMAX149kmを記録するなど即戦力として期待される松坂世代の1人です。鋭く落ちるカーブも健在で、福岡ダイエーが上位指名・入団となる運びです。
また河合楽器の休部のために急遽、ドラフト候補となった山井大介・久本祐一両投手は中日が、他には左腕から繰り出されるMAX146kmの山口弘佑選手(リースキン広島)は地元広島や阪神・大阪近鉄などが、それぞれ獲得に名乗りをあげています。
安藤・杉内の先の2名が社会人代表なら、大学生代表は石川雅規選手(青学大)。身長が169cmながら魔球・スクリューを武器に大学通算23勝をマーク。秋季リーグ戦を左ひじ故障のために回避しましたが、既にブルペンでは投げられるところまで回復しているようで、今季日本一となったヤクルトへの自由枠入団が決定しています。
また関西からは左腕・小川祐介選手(立命館大)がオリックス入団を決めました。MAX142kmとストレートの球速はまずまずといったところですが、細身の長身からきれいなフォームで投げ込んできます。即戦力というよりも、2年3年後が楽しみな選手です。
他にも大学生では自由競争枠の締め切り直前に日本ハムの獲得が決まった江尻慎太郎選手(早稲田大)。2浪後に早稲田入学は横浜・小宮山投手と同じ経歴。右ひじを痛めて長期戦列を離れていましたが、今秋見事に復活してきました。MAX147kmのストレートを武器にローテーション入りを狙います。他にドラフト候補とされている選手では、三橋尚文選手(上武大)は鋭いスライダーが武器、山本浩司選手(亜細亜大)はMAX147kmのストレートとシンカーを駆使し4年で才能を開花させました。