移籍金撤廃によるデメリットにも対応を
すでにJ2の関係者からは悲鳴が聞こえている。試合数が多いうえに中断期間のないJ2は、ある程度の人数を保有しておかないと戦い抜けない。しかし、人件費には限りがある。いったいどうすればいいのだ、と。ヨーロッパ各国リーグから判断すると、金銭的に余裕のないクラブは二つの方法で対応するしかない。トップチームの人数を減らして人件費を縮小し、緊急時にはユースチームから選手を昇格させるのだ。
そのためには、選手登録をスムーズにする必要がある。土曜日のJ2で右サイドバックがケガをしたら、ユースチームの同じポジションの選手が水曜日の試合に出場できる──。これぐらいのスピード感がないと、選手層の薄いチームは対応できないだろう。
移籍金撤廃が世界的な流れであれば、そのうえで各クラブが生き残れる道を探っていかなければならない。移籍金を撤廃するならば、そこから派生するデメリットへの処方も必要だろう。現状では資金力のないチームを切り捨てることになりかねず、経済的に余裕のあるチームは、実はそれほど多くないのである。
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