日本代表・Jリーグ/Jリーグ 最新コラム

Jスローガンから見る日本サッカーの方向性(3ページ目)

J1、J2両リーグが今週末からいよいよ開幕する。1993年に開幕したJ1は17年目のシーズン、99年開幕のJ2は11シーズン目だ。各チームのスローガンから方向性を確認してみよう。

戸塚 啓

執筆者:戸塚 啓

日本代表・Jリーグガイド

「前へ」の意識顕著な各クラブチーム

さて各クラブが発表したスローガンには、共通するひとつの思いが読み取れる。「前」へ向かっていく意識だ。

リーグ3連覇を目ざす鹿島アントラーズは、『FOOTBALL DREAM 2009 PROGRESSO 飛躍』を掲げた。お馴染みの『FOOTBALL DREAM』に、ポルトガル語で前進や進歩を意味する『PROGRESSO』を加えている。「挑戦」がキーワードだった昨年から、目標設定をさらにあげてきた印象だ。

柏レイソルもポルトガル語で「前」を示した。『Pra Frente,REYSOL!! ~共に前へ進もう~』が今季のスローガンである。川崎フロンターレの『One Step』も、一歩ずつ前へ、一歩でも前へ、という願いが込められていると理解できる。

08年に4度目のJ1昇格を果たし、2年目のシーズンを迎える京都サンガは、そのままズバリ『前へ。』だ。J2の水戸ホーリーホックも、サンガと一文字も変わらない『前へ。』をスローガンとする。同じくJ2の徳島ヴォルティスは、『KEEP GOING FORWARD ─前進あるのみ─』を合言葉とする。
 
昨年9月に開幕したW杯最終予選では、「ボールはつながるが得点にはつながらない」という状況が日本代表では見受けられる。それこそは、4試合を終えて勝ち点7の2位につけているものの、チームがいまひとつ評価されていない最大の理由だろう。「そこはパスではなくシュートを打つべきだ」と指摘したくなる場面が、1試合に何度かあるのだ。

Jリーグも例外ではない。強引にでもシュートに持ち込む外国人選手が多い一方で、日本人選手はシュートを打てるシーンでパスをする傾向がある(それもまた、マリーシアの欠如のひとつである)。

そうした現状を打破するために、各クラブは「前へ」の意識を打ち出しているのだろう。日本代表の土台となるJリーグから、選手の意識の変化を感じ取りたいものである。



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