伸び悩み、失速……。アピールに欠けた平山、カレン
前述した中国戦のサブに豊田の名前があるのは、今回の招集を示唆しているようで興味深い。当時の彼は名古屋グランパスに所属していたが、07年にJ2のモンテディオ山形へ期限付き移籍したあとも、反町監督は彼のプレーを気にかけていた。もちろんそこには、平山相太やカレン・ロバートらの伸び悩みという現実がある。ここに来てふたりとも調子をあげつつあるのは皮肉だが、北京へのアピールという意味では遅きに失した感が否めない。また、中国戦でスタメン出場した苔口卓也、同ベンチ入りの森島“デカモリシ”康仁らも、反町監督が期待していたほどの伸びしろは見せられなかった。FWは所属クラブで外国人ストライカーとのポジション争いを強いられる宿命にあるが、森本貴幸や李忠成に比べるとやはり見劣りする。反町監督が選んだ4人のFWの顔ぶれは、ほぼ順当ではないだろうか。