「善戦虚しく敗退」だけは勘弁

おそらくどの試合も、守備の時間が長くなるはずだ。少ない攻撃の機会を、確実に生かさなければならない。その意味では、サポートに恵まれないなかでも局面を打開できる個人の力が必要になる。前線までボールを運べる選手がいれば、得点に至らなくても守備陣が呼吸を整えることができる。突破をしかけてファウルを誘えば、リスタートの獲得につながる。FKやCKは練習でパターンを練り上げることができるだけに、実力差を跳ね除ける得点パターンに成りうるのだ。

反町監督も、そのあたりは十分にわかっているはずである。それにも関わらず個人で局面を打開できる選手──梅崎司や柏木陽介を選ばなかった。フル代表の一員としてワールドカップ予選に出場した香川真司は打開力のあるタレントだが、梅崎や柏木との比較で香川を選ぶ必然性は乏しい。ユーティリティ性が重視されたことで“一芸に秀でたタレント”が少なくなった印象は否めない。いったい誰が、ナイジェリアやオランダのDF陣を困らせるのだろうか。

善戦虚しく敗退……。お決まりのフレーズが頭に浮かぶのは、僕だけでないはずだ。



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