現在でも若い職員と何名かの選手とはメールでのやり取りが続いており、また長谷さんも大分の宿泊先のホテルを訪れて、カメルーン代表チームの中でいろいろな話をしたという。
「ソングが風邪気味で、大丈夫かみたいな話をしたんですよね。シェーファー監督にしてもね、チームの状況とかそういう話をするわけですよ。よく考えると世界のトップチームの監督さんとぼくが話してていいのかな。一介の村民が話す内容じゃないなと(笑)、そういうこともありました」
こうした人的交流が今後どのようにつながっていくのかはまだわからない。ただ、地元にはレリオン中津江というサッカーチームが設立されており、たとえばユース年代の選手を受け入れて村でトレーニングしてもらうというような夢は広がる。小さな山村に黒人選手は溶け込めるのか、という疑問がわく方もおられるかもしれないがそれはまったく問題ない。
「アフリカ系の方がうちに来ても全然違和感がないんですよね。不思議でね。おばちゃんたちも怖がらないし(笑)。もちろん最初は違和感があるんですがなじんでくるとやさしいんです。この前サガンの練習生でコンゴから一人きていたんですけど、おばちゃんたちと話していても、明るい選手だし打ち解けてね。そういうおばちゃんたちには人種という意識がないんですよね。だから国際交流という意味では進んでいますね。
夏には外国人の学生たちが、5人くらい泊り込みできてくれます。イスラムも含めて、できるだけいろんな宗教の人に来てもらうようにしています。いろんな習慣がありますよね。勉強になります」
※写真は中津江村役場
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