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前半は0-0で終了。後半に入ると、カメルーンが攻勢に出る。開始2分のFWマクン(リール)のシュート、18分と29分のエムボマのヘッドなどは、ゴールネットを揺らしてもおかしくなかった。しかしGK楢崎の体を張った守りが日本の窮地を救う。宮本、坪井の両センターバックもクレバーさを発揮し、ピンチを最小限に食い止めた。
そんな守備陣の頑張りに攻撃陣も応えようするが、カメルーンのカベは厚く、なかなかチャンスを作れない。ジーコ監督は柳沢に代えて大久保を投入。リズムを変えようと試みた。そして26分には高原が豪快なドリブルから決定的シュートを打ったが、これもワクを外れてしまう。高原はこの日、何度かビッグチャンスを得たが、HSVで試合出場機会は減っていることが災いしたのか、フィニッシュの精度で見劣りした。
「なるべくメンバーを変えないで戦う」というポリシーを持つ指揮官だが、この日は積極的な戦術的交代に打って出た。後半35分には、藤田と遠藤を交代。中盤の底に小野、遠藤、稲本が並ぶという新たな布陣を採ったのだ。これによって守備の負担が軽減された小野や稲本が前に飛び出してチャンスを作るなど、面白い攻撃パターンも生まれた。
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