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現地入りしているサッカーライター元川悦子さんからのレポートです。
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固定しがちだった中盤に新風を吹き込んだ藤田と遠藤
「黄金の中盤」に頼りがちだったジーコジャパン。だが、藤田俊哉(ユトレヒト)や遠藤保仁(G大阪)らが中盤に変化を与え、「今後への新たな可能性」を感じさせた。中村俊輔(レッジーナ)含め、日本代表の攻撃にいくつかのバリエーションが生まれそうだ。
「キリンチャレンジカップ2003」日本代表対カメルーン代表の国際親善試合が19日夜、19時20分から大分スタジアム(ビッグアイ)で行われた。日本にとっては、来年2月に始まる2006年ドイツW杯アジア予選を控え、最強メンバーで戦えるラストゲームだったが、結局はノーゴール。カメルーンも決定機をモノにできず、0-0という結果に終わった。
11月半ばにもかかわらず、キックオフ時の気温が21.5度まで上がった大分。天候は今にも雨が降りそうな曇り空だったが、2年4ヶ月ぶりの日本代表ゲームとあって、スタジアムには3万8627人もの大観衆が集まった。中津江村からやってきた400人の応援団も雰囲気を大いに盛り上げた。
ワールドカップ予選を控えた日本代表のジーコ監督にとって、この試合は欧州組を招集できる最後の機会。指揮官は負傷欠場の中村俊輔(レッジーナ)を除く最強布陣を起用した。GK楢崎正剛(名古屋)、DF山田暢久(浦和=右)、坪井慶介(浦和=中央右)、宮本恒靖(G大阪=中央左)、三都主アレサンドロ(清水=左)、ボランチに稲本潤一(フラム)と小野伸二(フェイエノールト)、2列目に中田英寿(パルマ)と藤田、2トップに高原直泰(ハンブルガーSV)と柳沢敦(サンプドリア)という予想通りの顔ぶれである。
対するカメルーンは体調不良のDFソング(ランス)が欠場。エトー(マジョルカ)らも来日できず、最強メンバーは組めなかった。が、シェーファー監督は経験豊富なエムボマ(東京V)を1トップに据え、マンチェスター・ユナイテッドで活躍するジェンバ・ジェンバ、チェルシーのジェレミらそうそうたる選手を起用してきた。基本布陣は4-2-3-1である。
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