期待された長身FW

ガーロ監督を解任して一時は調子を上げたかと思われたFC東京にとって、平山は最後の賭けになる
2006シーズン、活躍が期待された海外組の1人が平山相太だった。2005シーズン開幕前、オランダのフェイエノールトに短期留学し、その後ヘラクレス・アルメロに3年間契約で入団を決めた。通っていた筑波大学を休学し、本人のやる気は満々だった。

デビュー戦となったADOデン・ハーグ戦は後半出場ながらも得意のヘディングで初ゴールを決めると、今年初めにはFIFAが選出する「ベスト・ヤング・プレーヤー・オブ・ワールドカップ2006」にノミネートされるなど注目度も俄然増し、昨シーズンは途中出場が多かったにもかかわらず、8ゴールとチーム得点王となった。シーズン終盤には筑波大学を自主退学したこともありサッカーに本腰をいれ、今シーズンは主力として活躍が期待されるはずだったのだが……。

急転直下の退団劇

シーズンの開幕戦は先発で出場した。得点は無かったものの、チームは3-0で勝利と幸先の良いスタートを切った。しかし、そこから急転直下の展開を向かえた。

2節に出場できないと、その後は練習にも参加せずチームから戦力外通告を受けた。平山は代理人を通じてチームと交渉するものの、結局は「学業に専念」という形で契約を解除することになった。期待され、Jを飛び越して海外という稀なパターンだったが、成功には結びつかなかった。

今回の経緯は様々な憶測が流れている。「モチベーションの低下」「ホームシック」とも言われているが、帰国後のFC東京のコーチ陣からのコメントにもあるように、体重オーバーが原因の1つだろう。そしてもう1つがペーター・ボス監督の退団だろう。元JEF市原のボスが平山を高く評価し、オランダに慣れていない彼を手厚くサポートしていた。

しかし、ボスはフェイエノールトに移籍。新しく就任したブロート監督はボスのようなサポートを平山にはしなかった。むしろ、体重オーバーやオランダ語を話せなかったことに不満があったといわれている。