もちろんサッカーくじは、欧州や南米でもポピュラーである。サッカーの本場のサッカーくじの形態はどうのようなものであろうか。
「トト」はイタリア語から
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○イタリア Totocalcio(トトカルチョ)Totogol(トトゴール)、Totosei(トトセイ)
○ドイツ Fussball-Toto(フスバル・トート)
○フランス Loto Foot(ロト・フット)
○スペイン Quiniela(キニエラ)
○ブラジル Esportiva(エスポルチーヴァ)、Bolao(ボラオ)
○アルゼンチン Prode(プローデ)
日本のサッカーくじ「toto」は、イタリア語で“くじ”を意味するtotoそのままである。
基本は勝敗予想、Jリーグも対象になることも!
くじのタイプはさまざまだが、やはりオーソドックスなのは、勝敗を予想するもの。もちろん、BIGのように、コンピュータが予想するものを買うことができるくじもある。イタリアのトトゴールのように、総得点の多い上位チームを予想するものや、フランスのデュオ・フット、ブラジルのボラオのように、得点を予想するものもある。なかには、イングランドのSpot the ballのように、サッカー試合中の写真からボールを消し、ボールがどこにあるか理論的に予想する、という変わったものも。アルゼンチンのプリメル・ゴルは、何分にファーストゴールが生まれるかを予想する。
また、イングランドやドイツなど、基本的には国内のプロサッカーを対象としているものがほとんどだが、スペインでは、リーガ・エスパニョーラがない場合は、セリエAやプレミアリーグなど、海外の試合が対象になることもある。フランスでは、日本のJリーグやナビスコ杯でも対象になることがあるという。
中国でも6月からJリーグを対象にするという。もっとも、中国のサッカーくじは欧州のサッカーリーグが対象で、欧州のオフシーズンは試合数が減るために、日本のJリーグを入れるそうだ。
イタリアでは、ワールドカップ開催時にToto Mondial(トトモンディアール=ワールドカップの国別勝敗)、オリンピック開催時にToto Olimpia(トトオリンピア=オリンピック13種目の3位までの国を予想)という特別のくじが実施されることもある。
実施団体はさまざま
サッカーくじの実施団体は民間から国営までさまざまだ。○イングランド…民間企業
○スペイン、アルゼンチン…国営
○イタリア…オリンピック委員会(文化省の外郭団体)
○フランス…くじ公社
○ドイツ…各州
○ブラジル…郵政省、住宅金融公庫
また、日本同様にアルゼンチンやブラジルといった南米では、18歳未満の購入禁止、イングランドでは16歳未満購入禁止と制限がかけられているが、ほとんどの国が法的な年齢制限を設けていない。ただし、フランスや、ドイツ、スペインなど、販売側で年齢制限を設けているところも多い。
当選金はくりこし、収益はサッカーやスポーツ振興に
どの国のサッカーくじもおおかた、当選者が出なかった場合の繰越金は、やはり次回へ繰り越される。ただし、その配分はまちまちで、すべて1等に繰り入れることもあれば、2等や3等へ配分されるものもある。払戻金は原則的には日本と同じで、少額ならば窓口で、高額になれば銀行や公社で小切手というのが一般的。イングランドは購入時に登録をするため、自動的に小切手が発行される。ドイツでは、くじ用のIDカードを持っている場合は事前に登録した銀行口座へ振り込まれるというシステムもある。
サッカーくじの収益の使い道は、大半は国庫へ納付され、サッカーやスポーツ振興のために配分される。具体的には協会の運営費や、スタジアムの改修費用、アマチュア団体への助成などである。ブラジルでは社会福祉に使われることもあるという。ドイツでは、収益の使途はとくに定まっておらず、州の一般財源になっているという。
私は以前イタリアでトトカルチョに挑戦したことがあるが、セリエCの結果まで予想しなければならず、かすりもしなかった……。海外のサッカーくじは日本からは買えないが、もし海外に行く予定があれば、観戦や観光のついでに購入してみても面白いのではなかろうか?
大半は、くじ売り場やたばこ屋、カフェなどで気軽に購入でき、システムも日本のTotoとあまり変わらないので、そんなに難しくはない。ただし、旅の思い出で終わるか、はたまた億万長者になるかはもちろん運次第ではあるが……。
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