絞りにはどんな効果が?
絞りをF4で撮影。後方の部分はほとんどボケて見えます |
ここまで理解してもらうときっと次に「その絞りとシャッタースピードを変えることでどんな効果があるの?」と疑問に思うことでしょう。簡単にその効用を説明しておきます。
絞りはその値を変えることでピントの合う範囲をコントロールすることができます。専門用語では「被写界深度をコントロールする」などというのですが、「被写界深度」ってなんか意味の想像すらできにくいすっごい難しい言葉ですね。なのでピントの合う範囲をコントロールするものと覚えておくといいでしょう。
絞りF16で撮影。絞りを絞ったので後方の置物もはっきり見えるようになりました |
よく写真を見ながら「ボケがいい感じですね」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。この「ボケ」を作るのが絞りのコントロールなのです。絞りでピントの合う部分を浅くしておけば、後の部分はピントが合わなくなりボケが生じます。逆に隅々までこれにピントを合わせたければピントの合う部分を深くしておけばいいわけです。
この絞り値は数字が小さいほど開き具合が大きくなります。つまりピントの合う部分が浅いわけです。逆に数字が大きくなるほど開きが狭くなり、ピントの合う部分が深くなります。
図にするとこういうことになります。絞りの数値を表すのにFを数字の前につけます。
●絞り値系列表
F1.4 - 2 - 2.8 - 4 - 5.6 - 8 - 11 - 16 - 22 - 32
←開きが大きい 開きが狭い→
この効用を応用して自分がイメージする絞りを使いわければいいわけです。参考用に絞りを変えて、ボケの部分がどれだけ変わるかのサンプル写真をアップしておきます。
最初のものは、絞りをF4に設定したものです。手前のオブジェにピントを合わせていますが後方のものはボケてよく見えません。一方の写真は絞りをF16に設定しました。最初のものと後の部分を見比べてください。ボケてみえなかった後の置物が見えるようになりました。それだけピントが合う部分が広がったということです。
まだ写真を撮るときにどの絞りを選べばいいのかわからなくても大丈夫です。いまは露出を理解するための段階なのでだいたいそういうことなんだとわかってもらえれば結構です。
次のページではシャッタースピードについて違いをみてみましょう!