前回
「シーバス実釣編!港湾ゲームを楽しむ前編」に引き続き、シーバスを釣るための講座第9回目。港湾ゲームの実戦編をお届けします!
港湾攻略其の一、障害物周りの攻め方
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ルアーが届く範囲に障害物があればぜひ狙ってみよう! |
港湾には多くの障害物がある。テトラや橋脚、それにバースなどはその代表だ。こちらの画像のように海に突き出た施設、バースと呼ばれるもので、これは海に隣接した工場が船舶から資材を受け取るときに使用するもの。パイプで作られていたり、コンクリート製であったり形状は様々だが、これはシーバスの格好の隠れ家になっている。バースによって潮流が複雑になり、小さな生物も集まりやすいので、彼らにとっては住み心地がよいのだろう。岸壁から狙える範囲にあるなら、ぜひ狙いたいところだ。
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反応が鈍ければピンポイントで攻略する。これでシーバスが出なければ時間を変えて再度チャレンジだ |
ここを攻めるには前回解説したとおり、まずは外側から狙いたい。縦、横、狙える範囲のすべてにルアーを通してみよう。シーバスが居ればなんらかの反応があるはずだ。コツコツと小さなアタリしかないときはルアーを小さくしてゆく。夜間ならゆっくりと、マヅメ時なら時折ジャーク(ロッドを少しあおる)を入れながらアピールさせてみよう。それでも出ない場合はソフトルアーを使ってピンポイントで攻めたい。バースの柱ギリギリにルアーを落としてフォールでアタリをとったり、柱の間へ投げてカーブフォールでゆっくり沈ませたり、あらゆるテクニックを使ってみたい。
Aの軌跡がフリーフォール。Bがカーブフォールのイメージ。こうやって角度を変えてルアーを流せばシーバスとの出会いも多くなるのだ。ちなみに、フリーフォールはルアーが着水してからもリールのベイルをフリーにしておき、自然に落下させるテクニックのこと。カーブフォールはルアーが着水したらベイルを戻し、水中で弧を描かせるように落下させるテクニックだ。
様々なテクニックを駆使しても反応がなければ、しばらくポイントを休ませて潮流が変わるのを待とう。ポイントによっては下げ潮しか喰わない、あるいは上げ潮しか喰わない、などということもある。一回釣れてしまえば、そのパターンを覚えておき、次回の釣行に役立ててほしい。
港湾攻略其の二、岸壁の攻め方
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何の変哲もない岸壁にもシーバスはいる。壁に張り付くようにしてエサを待っているシーバスを狙ってみよう |
この画像のように変化が乏しいようにみえる岸壁にもシーバスは居る。特に潮通しがよい長い距離の岸壁にはどこかしらにシーバスが居ついている可能性が高いのだ。こうした場所では沖側を狙うよりも足元を攻めたい。シーバスは壁にぴったり寄り添うようにジッとしていることが多いので、その顔先にルアーを通してやれば何らかの反応があるはずだ。
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大型船が接岸するときのクッション代わりになる緩衝材の下にシーバスは潜んでいる。こうした場所ではちょっとでも変化があるようなポイントは攻めてみるべきだ |
こうした場所ではテクトロが効率的だ。何にも変化がないように見える岸壁でも、ところどころ崩れていたり、大型船の接岸用の緩衝材などがあればシーバスはその下にいることが多い。そこにうまくルアーを通るようコントロールしよう。反応が鈍ければ、ルアーの泳ぐ層を変えてやることも重要。最初はシャローを流して、帰りは1m程度の深さを攻める。それでも反応がなければさらに深くしたり、ゆっくり流せるルアーに変えたりいろいろ試してみよう。
テクトロでは、あらゆる層を狙えるように表層用のシャローミノー、中層用のシャッドなどルアーを数種類用意しておきたい。
ルアーを垂らしながら岸壁をゆっくりと歩けばいきなりガツンとロッドごと引っ張られる。釣れるシーバスはほぼ向こうアワセ(勝手にフックアップすること)なので、大きなアワセは不要だ。ただし、大型シーバスがいきなり反転するとかなりの衝撃なので、リールのドラグは緩めにしておこう。
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