潮汐とはどんな現象?
釣り場によっては干潮時でないと渡れない厳しいポイントもある。潮汐を知っていないと危険だ |
壮大な話から入ったが、釣りにも大きな影響を及ぼすので、これからシーバスフィッシングをはじめるみなさんにもぜひ覚えておいてもらいたいからなので”そんなこと知ってる”なんて思わないで、読み進めてほしい。
さて、話を戻そう。先ほど行ったように海の満ち干きは月と太陽の影響によるもの。満潮になれば海の水位は上がり、干潮になると水位は下がる。さらに、水位がとても上がるときもあれば、干潮時には大きな陸地が現れることもある。これはなぜかというと、月だけの影響であれば、干満の差は常に一定だ。しかし、これに太陽の引力が重なると海面が受ける力は最大限となる。この状態がいわゆる「大潮」と呼ばれるときだ。大潮の満潮時、月と太陽はほぼ直線状にある。月と太陽が海面を引っ張っている状態だ。逆に月と太陽がそれぞれ直角付近にあるときはお互いの引力を打ち消しあって、海面に与える影響が少なくなる。これが「小潮」「長潮」「若潮」という状態にある。そして、月が移動し徐々に影響が強くなってゆくと「中潮」、そしてまた大潮がやってくるのだ。
釣り場によっては干潮時でないと渡れない厳しいポイントもある。潮汐を知っていないと危険だ |
釣り場によっては干潮時でないと渡れない厳しいポイントもある。潮汐を知っていないと危険だ |
このリズムは繰り返し行われる。人間も月の満ち欠けを暦としていた時代、いわゆる「旧暦」が使われていた頃もあったぐらいなので、人の暮らしにどれほど影響を与えていたのかお分かりいただけると思う。現在は太陽暦なのでピンとこないと思うが、釣り人の中には相変わらず旧暦を意識している人もいるほどだ。人間でさえそうなのだから、海の生き物は太古の昔からこのリズムにずーっと支配され続けている。サンゴや海亀の産卵は大潮の満潮に合わせて行われる。その神秘的で感動を与えてくれるニュース映像をみなさんも見たことがあるはずだ。