前回
「釣果確実!管理釣り場で気軽に遊ぼう!」に引き続き、フライフィッシングをはじめるための基礎講座第9回目。今回は山が舞台です。さっそく渓流釣りに出かけましょう!
渓流釣りの楽しみ方
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渓流とは山間部を流れる河川のこと。規模の大小はあるが、日本では普通に見られるごくありふれた自然の景観ともいえる。こうした場所が多いということは、フライフィッシングにとって恵まれた環境だといえる。 |
釣りで言う「渓流」とは山間部を流れる河川のこと。ザワザワと流れ落ちる圧倒的水量を持つ場所や、ほんとうに魚が居るの? と疑いたくなるような細く小さい流れの川までたくさんの渓流が存在している。
渓流は豊富な酸素量と低く安定した水温のため、トラウトたちにとっては住み心地のよい環境となっている。魚にとって住みやすい渓流は、フライフィッシングにおいてもメインフィールドとなるのだ。さらに、日本は山岳から一気に平野へ駆け下りるような地形が多いので、中小規模の渓流に恵まれている国でもある。せっかくこの国に生まれてフライフィッシングを始めたからには、ぜひ遊んでほしいフィールドなのだ。
渓流釣りのタックルは?
渓流釣りのタックルは、管理釣り場よりもワンランクかツーランク繊細なものを使う。冒頭でも言ったとおり、日本の渓流は狭い場所のほうが多いので遠投の必要がないし、そこに生息している水生昆虫も小型の種類が多いため大きなフライの出番が少ないからだ。具体的にいうとロッドは8ft前後の4番辺りが標準になる。その場合、ラインはDT4Fがベストだ。後述するが、フライをより自然に流すためリーダーとティペットは細めのものを長めにとる。こちらは7xから9x程度まで揃えておくと安心だ。
ちなみにガイドの場合は、中規模河川なら8ft2incの4番ロッドにDT4Fの組み合わせを使い、リーダーは7x~8xを9ft前後でティペット7x~9xを長めにとる。というか、全般的に渓流の場合はもっぱらこのセットに頼りっきりという感じもする。本流が思わしくなく支流の沢へ行くときや、夕方だけ小さなプールで遊ぶ、なんていうときは6ft6incの2番ロッドを使うこともある。非常に繊細なタックルなので、ちょっとしたヤマメやイワナがかかるとかなりスリリングで楽しいのだが、やっぱりメインとして使うには物足りない。みなさんの中にはこれから渓流用のタックルを購入する人もいると思うが、汎用性の高い4番ロッドを強くオススメしておこう。
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場所によってはこういうアプローチをしなければならないことも… 渓流のフライフィッシングの場合、ウェーダーは必須の装備だ。 |
渓流釣りが管理釣り場と違うのは、自然の中で釣るということ。当然、大小の岩が作る景観の中での釣りになるので、整地されているわけではないのだ。そこで必要になるのが装備類だ。渓流釣りでは必須のウェーダー(腰以上の長靴)から、フィッシングベストなどあると便利なものまですべての物を揃えておきたい。小物類については、以前解説した「ショップへ行って、買い物をしよう!」をもう一度みてもらうと、渓流釣りをする際に用意しておきたいものについて参考になるはずだ。
>>まだまだ続きます、渓流釣り編!>>