アート・美術展/アート・美術展関連情報

新装空間で見る ロスコと川村記念美術館(2ページ目)

2008年にリニューアル工事を終え、新たにロスコルームとニューマンルームを備えた美術館。2009年2月より開催中のマーク・ロスコ展の見どころと共に、その魅力に迫ります。

執筆者:橋本 誠

やわらかな自然光を感じる展示室でみる"瞑想する絵画"たち

「マーク・ロスコ 瞑想する絵画」展 会場の様子
現在、世界には「シーグラム壁画」だけを展示するロスコ・ルームが二つあります。その一つはこの川村記念美術館、もう一つはロンドンのテート・モダンです。開催中の「マーク・ロスコ 瞑想する絵画」展は、それぞれの美術館とワシントンのナショナル・ギャラリーが協力し、50年以上にわたりばらばらになっていた「シーグラム壁画」の作品群の半数が、一同に介するということで話題を呼んでいます。この機会はおそらく二度とないのではとも言われています。

「黒い絵」の展示空間
それぞれの絵画は真っ黒ではなく、それぞれ漆黒、濃紫、焦げ茶であることに気がつきます
会場になっている展示室も昨年の増改築工事で作られたばかりの部屋で、天井は館内で一番高い約6メートル、9つあるトップライトは二重の白色シェードで覆われ、柔らかい光のグラデーションが印象的な空間です。今回展示される15点の「シーグラム壁画」作品は、制作当時のロスコの構想に基づいて設置され、帯状に連なる赤い壁に取り囲まれるような空間に仕上がっています。

また、展覧会では、「シーグラム壁画」の他、作品制作の際に取り交わした書簡や、教会のために描かれた「黒い絵」、スケッチ、展示空間の模型も展示されています。

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