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ライブの感動!パフォーミングアーツの魅力(2ページ目)

コンテンポラリーダンス、演劇にスポットをあて、パフォーミングアーツの世界へお誘いします。今春開催される舞台芸術の祭典からおすすめの作品をピックアップしながら紹介!

執筆者:橋本 誠

演劇-現代社会、今そこにいるわたしへの問いかけ

ダンスに比べると馴染みのあるのが演劇です。もともとある脚本を再解釈を加えて演じる場合と、まったく新しい脚本をもとに挑む場合と様々。演出によってがらりと雰囲気がかわるなど、同じストーリーでも舞台は古代や、現代であったり、演出や構成家の力が発揮され、それぞれの劇団の個性が浮き出てくるところです。

松井周が主宰する劇団サンプルは、ドイツの現代演劇脚本「火の顔」(2009年3月5日~3月8日)に挑みます。自傷、引きこもり、親殺しなど、日本の現代社会にも蔓延するセンセーショナルな問題にどう取り組むか見物です。日本の若手劇作家・演出家のひとりである松井は、演劇におけるリアリズムを問い直し続け、その強烈な同時代性は注目を集めています。

高山明(PortB)「サンシャイン63」
指示書を片手に池袋界隈を歩く観客。奥に見えるビルはサンシャイン60。
多くの演劇は劇場で行われますが、なかには劇場を離れ、街そのものを演劇の舞台にする作品もあります。おすすめするのは演劇界だけではなく現代アートの方面からも大きな注目を集める高山明PortB(ポルトビー)。劇場を離れパフォーマンスを行うスタイルをしばしとる彼らの作品は「演劇的インスタレーション」と称され、また、現実の都市や社会に存在する記憶や風景、メディアを引用し再構成しながら作品化する手法は、現代演劇の可能性を感じます。「サンシャイン63」(2009年3月4日~3月15日)は、池袋の街を舞台に、5人一組のグループで30分おきに出発するというツアー型のパフォーマンスです。

どうやって公演情報を集める?

ここまで紹介した作品は、パフォーミングアーツの祭典「フェスティバル/トーキョー」にて上演される作品、また参加作品として上演される作品です。ほかにも今みておきたい作品が多数ラインナップされているのでウェブサイトをチェックしてみてください。

首都圏では、伝統のある劇場をはじめ、小劇場など、たくさんの作品が上演されています。はじめてパフォーミングアーツの世界に足を踏み入れる人にとっては、何から見ればよいものかしばしば迷ってしまうところ。まずは、フェスティバル/トーキョーのようなフェスティバル形式のイベントで、厳選された作品を見てみるのもひとつです。

首都圏では世田谷パブリックシアター(東京・三軒茶屋)、こまばアゴラ劇場(東京・駒場)、STスポット(横浜)、アサヒアートスクエア(東京・両国)、関西圏では京都芸術センター(京都)やアトリエ劇研(京都)、アイホール(兵庫)、びわ湖ホール(滋賀)などは、今回紹介した劇団やダンサーたちもこれまで多く公演を行ってきた会場ということで、これらのウェブサイトを訪問すると話題の作品から、今後成長が楽しみな若手の公演までチェックすることができるでしょう。なお、こまばアゴラ劇場では、3月2日までフェスティバル冬のサミットを開催中。

また、劇場に公演を見に行くと、たくさんのチラシが束になって座席に配布されていることもあるので、その中から気になる作品を探して出かけてみるのもいいでしょう。

最後のページではイベント情報をまとめて紹介します!
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