アート・美術展/アート・美術展関連情報

2008年9月の展覧会・イベント情報(3ページ目)

月例のおすすめ情報をお届けします。東京都庭園美術館で開催される現代彫刻の個展を始め、赤坂で開催されるテレビ局主催のアートプロジェクト、国立新美術館での中国現代美術を紹介する展覧会など4件をご紹介。

執筆者:橋本 誠

アヴァンギャルド・チャイナ-<中国当代美術>二十年-


方力鈞 「シリーズ2 No.3」 1992年
方力鈞《シリーズ2 No.3》1992年、油彩・カンヴァス、福岡アジア美術館蔵
近年、急激な経済発展を見せる中国。今、中国の現代美術もまた世界中から注目を集め、その勢いは最高潮に達しようとしているのではないでしょうか。

この展覧会では中国の現代美術が登場した1980年代から今日に至るまで、いま特筆すべきアーティストらの代表作をご覧頂けます。

彼らが中国が抱える社会的なテーマをパフォーマンスやインスタレーションといった手法で表現するようになったのは80年代半ばですが、90年代に入るとより社会的メッセージを強く打ち出し、ポリティカル・ポップやシニカル・リアリズムと称されるようになり、国際的に活躍し始めました。

例えば、シニカル・リアリズムを代表するファン・リジュンが描く人物は、冷ややかに世界をみるように不気味な笑顔をうかべています。そして迎える2000年以降のグローバル化。これと連動し、ますます勢いにのった中国の現代美術は、中国の開放を象徴する文化のひとつとして世界的に認知されています。

張洹《池の水位を上げる》1997年、パフォーマンス記録映像
張洹《池の水位を上げる》1997年、パフォーマンス記録映像

ジャン・ホアン(張洹)は90年代に多くのアーティストらが住処として集まった北京の東村を拠点に活動した作家の一人。ゲリラ的パフォーマンスで当時注目を集めたジャンですが、作品は社会の中の個人のあり様を鋭く問いかけるなど、深淵な作品を展開しています。

今回の展覧会は、中国国内で制作、発表された作品に限定して構成されています。ここにあるのは、まさに中国の社会や文化を映し出す鏡。中国が歩んできた激動の時代を目で見て感じて頂けることでしょう。



【アヴァンギャルド・チャイナ-<中国当代美術>二十年-】

■会期  2008年8月20日(水)~ 10月20日(月)
■開館時間
 10:00~18:00(金曜日は20:00まで、入館は閉館の30分前まで)
■休館日 毎週火曜日(ただし9/23は開館、翌日9/24休館)
■会場  国立新美術館 企画展示室2E(東京都港区六本木7-22-2)
■観覧料金 (  )内は20名以上の団体料金
 一般  1,000円(800円)
 大学生 500円(400円)
 高校生/18歳未満 無料
 ※障害者手帳をご持参の方と付添の方1名無料
■主催  国立新美術館/国際交流基金
■協力  パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社
■問合せ 03-5777-8600(ハローダイヤル)

詳しくは美術館オフィシャルサイトをご確認ください。

最後のページでは、今年オープンの赤坂サカス周辺で開催されるアートプロジェクトをご紹介します!
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