偏差値から見る同志社大学の難易度
関西の私学のなかでは、人によって同志社大学への評価は様々である。では、数値の面から見て、どれくらいの難易度なのだろうか。偏差値で見てみよう(数値は、3大予備校のおおよその平均である)。■法・経済・経営・商系
- 慶應義塾大学 法 69
- 慶應義塾大学 経済 68
- 慶應義塾大 商、慶應義塾大 総合政策、上智大学 法、早稲田大学 政治経済、早稲田大学 法 67
- 国際基督教大学 教養、 早稲田大学 商、 同志社大学 法 65
- 上智大学 経済、 中央大学 法、 早稲田大学 教育、 早稲田大学 社会科学 64
- 早稲田大学 国際教養 66
- 慶應義塾大学 文、 慶應義塾大学 環境情報、 国際基督教大学 教養、 上智大学 外国語、 法政大学 グローバル教養、 早稲田大学 文化構想、 早稲田大学 文、 立命館大学 国際関係 65
- 早稲田大学 教育、 同志社大学 心理 64
この数値を見れば、同志社大学が早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学などの首都圏の難関私立大学に匹敵するレベルであることがわかるだろう。
地道な活動の裏に見える、新島襄精神
一般的な大学は、広報面からも大がかりな活動をしたがることが多いが、同志社大学はちょっと異なった非常に面白い取り組みをしている。文部科学省の2007年度新設「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」に、同志社大学のユニークな学生支援プロジェクトが採択された。これは、実際の京都町屋を地域住民(お年寄りから子供まで)との触れあいの場とするプロジェクトで、英語教室、書道、京都検定、読書会、アニメの作成など、様々な講座が学生主体で自主的に行われている。地域密着の地道な活動を大学が支援する姿勢にも、創設者の新島襄の精神が生きていると考えられる。
新島襄は、同志社大学設立に当たってこう述べている。「一国を維持するは、決して二、三英雄の力にあらず、実に一国を組織する教育あり、智識あり、品行ある人民の力に拠らざるべからず」。庶民のレベルでの教育こそが、教育のあるべき姿であると述べているのだ。同志社大学の教育の方針とは、教養ある自由人を育てることにこそある。その精神が、大学の隅々にまで浸透しているまれな大学と言えよう。