一番のミステリーは「家族」
<DATA>タイトル:『新参者』出版社:講談社著者:東野圭吾価格:1,680円(税込) |
なぜ営業マンは上着を着ていたのか。青年の買った人形焼きに入っていたものとは? 被害者の家にはどうしてキッチンバサミが二つあったのか。それらの小さな謎が、聞き込み先の家族の秘密と結びつく。そして、加賀は謎を解いて事件の手がかりをつかむと同時に、それぞれの家族が抱える問題もあらわにしてしまいます。また、家族に対する思いやりが、事件の原因になっているところが悲しい。
前作『赤い指』も、親子関係が物語の核になっていました。一番のミステリーは、家族ということなのかもしれません。
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