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『恋愛小説ふいんき語り』で盛り上がる!(2ページ目)

あの宮部みゆきもファンらしい。ゲームクリエイター3人組による楽しいブックガイド『恋愛小説ふいんき語り』を好きな人と一緒に読んで盛り上がろう!

石井 千湖

執筆者:石井 千湖

話題の本ガイド

絶賛本もダメ本も読みたくなる

日本文学ふいんき語り
『人間失格』はダメ人間ブログに。三島由紀夫はたまごっちならぬ三島っちに。名作を自由に読み解く。<DATA>タイトル:『日本文学ふいんき語り』出版社:双葉社著者:麻野一哉、飯田和敏、米光一成価格:1,680円(税込)
飯田「今まで読んだなかでベスト。大好き、好き過ぎて、どういう話だかよくわかんないくらい好き(笑)。やっと会えたね。もう、隼子がかわいくてかわいくて」米光「構造が面白いよね、群像劇として始まりながら、中学時代くらいから急にしゅうっと隼子というひとりの女子生徒の存在が立ち上がって」麻野「ふいんき大賞をあげたいね」

と絶賛されている姫野カオルコ『ツ、イ、ラ、ク』。

米光「シンナーを吸ったヒロが〈蝶々がいる~蝶々~〉て錯乱してるのはびっくりした。蝶々~って、こんなに古典的なラリった台詞は今時貴重」麻野「恋人になった美嘉と優がふたりで星空見てるというロマンチックなシーン。(中略)こんないいところで〈あれがきっとなんかの星座やな〉って……ディテールが一切ないんやな(笑)」飯田「ミュージカルっていうか、カラオケ小説だね」

と散々な言われようの美嘉『恋空』。両方読みたくなるところがすごい。

小説の話をするのはおもしろい!

本全体から小説の話をする楽しさが伝わってくるところもいい。例えば絲山秋子『袋小路の男』の回では面白かったという米光氏とつまらなかったという麻野氏・飯田氏の意見が真っ向対決。でも、話の着地点は意外な方向へ。他人の意見から何かを得る楽しさ。本当の議論があるのだ。

もうすぐクリスマス。本をプレゼントしたいなあと思っている人もいるかもしれない。が、読書は基本的にひとりで味わう娯楽だから、選ぶのが難しい。そんなときに『恋愛小説ふいんき語り』は最強の1冊。好きな人と一緒に読んでみよう。どの本を読みたくなったかで盛り上がれるし、その人の恋愛観も垣間見られるはずだ。

<DATA>
タイトル:『恋愛小説ふいんき語り』
出版社:ポプラ社
著者:麻野一哉、飯田和敏、米光一成
価格:1,680円(税込)

【関連情報】
こどものもうそうblog…米光一成さんのブログによると、発売記念イベントが開催されるらしい。ナマで「ふいんき語り」を聞くチャンス!

【関連記事】
RPGのように仕事を楽しむ本…米光さんの画期的なビジネス書『仕事を100倍楽しくするプロジェクト攻略本』を紹介。

【ガイドより】
ガイドの読書メモ随時更新中!…気になる新刊、読み逃していた既刊、掘り出し本をランダムに紹介。


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