『マネジメントの正体』
スティーブン・P・ロビンズ/著 清川幸美/訳 ソフトバンク・パブリッシング 1600円
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■巷にあふれる様々なマネジメント理論。何を信じればいい?
コーチング、EQ、ナレッジマネジメント、TQM・・・書店のビジネス書売り場にいくと、「管理」「マネジメント」に関する様々な書籍がこれでもかというほど数多く並んでいる。多様なコンテキストを有する人々を、一つの目的に向かって束ね、モティベートすることが、いかに難しいことであるか。良かれと思って発した言葉を曲解する彼女、励ましても叱っても今ひとつやる気を見せない彼・・・いわゆる管理職やマネージャーと言われる職位に就いていらっしゃる方にとっては、私などがいくら言葉を尽くしても、その複雑な現実に追いつくものでもあるまい。
「絶対成功間違いなしのマネジメント・メソッドがあるなら教えてくれ、そのとおりにやるから」――本書を手にとる人の多くも、そう願いつつ、ページを繰るのだと思う。アメリカにおいてマネジメント及び組織行動学研究の第一人者であり、一千校以上のカレッジ、大学などで使用されている教科書の執筆者が、その30年の研究を集大成した一冊であると聞けば、なおさら期待は高まるところだ。
さて、本書は、その期待に応えてくれる一冊かどうか。