最近の落語本
落語 37号 (37) (単行本):本書を楽しめれば、相当の落語通。落語専門書の代表格 |
しかし、ここ数年、落語が再び広く一般に定着してきたこともあり、落語初心者向けではなく、落語通も唸るような専門書が複数発刊されています。また、落語を主眼におかない、様々なテーマ(食、歴史、文化等)で書かれた著作も数多く登場しています。
今回はちょっと変わった落語に特別興味がなくても楽しめ、落語好きなら、さらに落語の奥深さを感じる、売れている落語関連本を紹介します。
自叙伝的青春小説の傑作「赤めだか」
赤めだか (ハードカバー) :Amazoneの落語・寄席・演芸ランキングで堂々1位です。 |
本書の魅力は、なんといっても著者である立川談春の文章力です。本当に読者をグイグイと引っ張り、そして読みきった後に、素晴しい落語の高座を聞き終わったよう高揚感が味わえます。
読み終わった後にも、何度も読み返したくなるくらい、素晴しい出来。落語関連本という枠を超えた、自叙伝的青春小説の傑作といっていいでしょう。
立川流がどうのこうのとか、落語が好き嫌いとかを抜きにして、純粋に小説・エッセイとして十分に楽しめます。それゆえ、本書は落語ファンのみならず幅広い読者に読まれているようです。
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