落語/落語関連情報

寅さんと落語の関係(2ページ目)

今年、松竹は映画『男はつらいよ』誕生40周年プロジェとしてHDリマスターDVD発売や公式のHP開設等、様々な特別企画を開催します。その話題の『男はつらいよ』と落語に深~い関係があるって知ってました?

執筆者:清水 篤司

落語のオマージュが詰まった「男はつらいよ」

渥美清演じる寅さんは落語に登場してくる主人公そのものです。
落語ファンには映画「男はつらいよ」好きが多いことで有名です(その逆もまたしかり)。それはこの映画には落語の世界そのものがたくさん詰まっているからでしょう。この映画はご存知のとおり、葛飾柴又の「とらや」という東京の下町のお店を中心にそこに住む人々の何気ない日常を面白おかしく、そして切なくも優しく描いています。

この設定やストーリー展開は、多くの古典落語とほとんど同じです。また、寅さんをはじめとする登場人物達が落語の登場人物と同じく、とても身近に感じなんだか憎めない。

こうして「男はつらいよ」を見ると、この映画が古典落語をベースとして作られ、山田監督の落語へのオマージュたっぷり詰まっていると、感じます。それは、山田監督が落語と密接な関係があるからだと思います。

新作落語も手がける山田洋次監督

山田洋次落語集
放蕩かっぽれ節―山田洋次落語集 (ちくま文庫) (文庫) :五代目・柳家小さんに書いた「真二つ」(御利益) は名作です。
実は、落語ファンにはよく知られていることですが、「男はつらいよ」をはじめとする映画の原作・脚本だけでなく、多くの新作落語も手がけています。山田洋次氏、自身が落語好きであり、かなり落語に精通していることもあり、どの新作落語もとても素晴しい。

数年前には、横浜のにぎわい座で「山田洋次寄席」と題して、五代目柳家小さんの為に書いた新作落語を快楽亭ブラック、柳家喬太郎、柳家花緑、立川志の輔、演じていました。近年、山田洋次の落語が、再注目されているようです。

最近はあまり、落語の原作を作成していないようですが、落語ファンとしてはぜひ、映画だけでなく、もう一度、山田ワールドがたっぷり詰まった落語を作ってもらいたいもです。


【関連リンク】
・松竹株式会社『男はつらいよ』40周年:公式サイト公式ページ
・落語くらぶ山田洋次寄席~快楽亭ブラック・プレゼンツ
・快楽亭ブラックの借金返済黙示録山田洋次作品でつらいよ
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