女性が楽しめる映画を追及した
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江上:最初は“女子に非ず”な型破りな女性たちという企画に合わせて、宝塚風の花形女優たちがひとつしかない男性役を奪い合うというプロットですすめていました。でも、単なるドタバタ話っぽくなってしまって、いじればいじるほど面白くなくなってしまったんです。女性が楽しめる映画になっていない。そう気づいて、プロデューサーチームと脚本家の吉川菜美さん、川野浩司監督も交えて話し合った末に「バリバリの男性役オーディションになぜかひとり混じっている女優の話」に方向転換しました。
この主人公のように、型を破りたいけどなかなか出来ない、そういう人って実はいるんじゃないか、その様子を観ている人にも疑似体験として楽しんでもらえないかと思って作りました。役者さんも芸達者な方ばかりで、主人公の“非女子”度はもっとも際立っていると思います。
――「男の証明(あかし)」は同作中最も面白かった1本です。©「非女子図鑑」製作委員会
(-ここから-マウスでなぞれば読めます)「女に飽きたので」や「負け惜しみの表情勉強させていただきます!」など(-ここまで-)台詞の数々が秀逸でした。プロデューサーとして脚本家に対する要望はどのようにされたのですか?
江上:企画当初から、片桐はいりさんに主演をお願いしたいという意向が強くあったので、プロットが決まったときにアテ書きしてもらったようなところもあります。“唐沢純”という女優は、どうしてもこの役がほしいと真剣になりすぎてしまって、逆にこっけいにすら見える。そこは狙ってます。この主人公のキャラが肝なので、ブレずに違和感なく演じてもらおうと、脚本の吉川さんや川野監督と何度も細かく話し合いました。片桐さんに演じていただいて本当に良かったです。
エンディングの決め方、プロデュースのカギとなるのは?