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『ロード~』とは違うオーリーにメロメロしちゃおう キングダム・オブ・ヘブンで来日(4ページ目)

5/14(土)~公開の『キングダム・オブ・ヘブン』はオーランド・ブルームを主演に、巨匠リドリー・スコットが描く愛と感動の超大作ヒューマンドラマ。来日会見とジャパンプレミアもレポ。

執筆者:南 樹里

▼南樹里の試写コメ『キングダム・オブ・ヘブン』 [2005年4月26日 @20世紀フォックス試写室]

歴史劇もの続きのなか、やっぱりリドリー・スコットは、すごい監督だぁ。800年前の世界がひろがっている、これだけ壮大な映像は大画面で見なくちゃ!絶対。それにきちんと人間ドラマがあります。リーアム・ニーソン氏は冒頭の30分ぐらいしか出ない(悲)けど、そのセリフが涙腺を刺激します。そしてエルサレム王=ボードワン4世役のエドワード・ノートン氏(記者会見では質問がNGとされていた。らい病って設定で顔に仮面をつけ、目元がチラリと映るだけ。その姿は…『医学の進歩で劇中のような結果にはなりません』というテロップが最後に出ますが・・・そのアップに、うっ。仮面つけちゃうなら誰でもいいじゃん、と思いがちだが、やはり彼でなきゃ。

オーランド・ブルーム氏は理想の王と呼べる精神の持ち主。父にソックリと皆が言うので、そうなのだろう。良い部下にも恵まれていることから人望がうかがえる。血というかDNAを受け継ぐというか。『痛みで忘れない』とパンパン!ってはたかれる(=ビンタされる)んだけど、このシーンをそうもっていくのね。オーランド・ブルーム氏だとちょっぴり若すぎるかな、と思いながらも。物語が進むに連れて、だんだん顔つきもらしくなって威厳がでてくる。運命が道を決める。オーランド・ブルーム氏の凛々しさにウットリ。来日会見では、王子様キャラだったけど、やっぱり世界で通用する映画に出演する俳優の力量はこうよね、と。王子様キャラにひかれて、ついつい来日会見だけ取材する予定だったのを、レッドカーペット&プレミアまで行っちゃいましたから。キラキラオーラを発するので、照れてしまい直視できませんでした。くぅーイケメンに弱い。弱すぎる。。二度と<生>を拝めることはないかもしれないのに。(ファンの皆さんは、『オーリー』『リドリー』『エヴァ』と声をかけていました)。

話を戻して、っと。こういった作品を見たあとってアドレナリンがぶぉーっと出て、妙に攻撃的な気分になったりするのですが、(あ、もちろん気分だけですよ)。今回は、人と争わず、人に譲る気分になりました。平和が一番。地下鉄のエレベーターも割り込まれても「どうぞ、どうぞ」。ささいなことだけど、それが平和の一歩につながれば、ね。闘いの様子を見ていると、本当に『歴史は繰り返す』だし、『何も学んでいない』な。冨・権力・土地に対する欲がむき出し。

過酷な撮影で有名なリドリー・スコット組。サラディンの軍がもちいた跳ね橋のある投石器は17mで25tもあり、実写で、それを軍団の頭上に倒すのも実写なら、火まみれの人間(56人)が跳ね橋から落ちるシーンも実写。そのお城だって建てちゃうんだから、ハンパじゃない。

素顔のリドリー・スコットは、パッと見で気難しそうなのだが、笑顔が何とも言えない。来日された際、レッド・カーペットでは、キリリと歩んでいたが、最後の最後に『リドリー!』の黄色い声援に照れて思わず頬がユルむ瞬間を目撃してキュン♪。照れ屋さんなんですよ、きっと。


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