せんとくんも待っている!? 平城遷都1300年祭の見所

平城に都が生まれてちょうど1300年となる2010年、奈良では平城遷都1300年祭が開催され大いに盛上がっています。

しかし、いつ、どこで、何がある、というような具体的な内容は、実はあまり知られていないのが事実。というのも通常の記念式典とは異なり、期間と会場がまったく限定されていないのです。2010年の1年間を通し、奈良のいたる所で特別開帳や記念イベントが開催されるという、なんとも壮大かつ複雑な構造で、その全てを把握するのは奈良在住の方でも難しいでしょう。

そこで、ここでは冬から春にかけてと時期をしぼって、おすすめの特別開帳やイベントをピックアップ。これから夏までの間に奈良に訪れるご予定のある方は、是非参考にしてください。

注目の特別開帳
注目のイベント・お祭り

神社・仏閣の特別開帳

七支刀が特別開帳される石上神宮

七支刀が特別開帳される石上神宮

やはり奈良旅行の主役といえば、世界遺産や国宝であふれている神社・仏閣。今年はなんと、50以上のスポットで特別開帳や展示会が開催されます。その中でもより注目されているものを集めましたので、仏像ファンでなくてもこの機会に、日本古来より伝わる世界の宝に触れてみてください。

1300年祭特別展示(興福寺国宝館)

猿沢池からの興福寺。写真:奈良市観光協会

猿沢池からの興福寺。写真:奈良市観光協会

近鉄奈良駅のすぐ付近、奈良市街の中心部に位置する興福寺では、1300年祭特別展示として、阿修羅像をはじめ、八部衆十大弟子や金剛力士像、中金堂鎮檀具など数々の国宝級の文化財が公開されます。

しかも展示場所は興福寺内にある、普段なかなか訪れない国宝館。興福寺というと、東金堂や五重塔が有名かつ象徴的で、奈良に訪れた人であれば必ず一度は見た事があると思われるメジャースポットなのですが、国宝館となると話はまた別。

 

奈良時代の食堂の外観が復元された国宝館

奈良時代の食堂の外観が復元された国宝館

奈良時代建設当初の食堂の外観を復元した、ちょっと珍しい佇まいも同時に楽しんでください。

■興福寺国宝館
住所:奈良県奈良市登大路町48
TEL:0742-22-5370
アクセス:近鉄奈良駅から徒歩約5分
開催期間:2010年3月1日(月)9:00~17:00


平安の正倉院1~春日大社神殿の秘宝~

社内の散策も気持ちいい。写真:奈良市観光協会

社内の散策も気持ちいい。写真:奈良市観光協会

春日大社では2010年の1年を通じて、「平安の正倉院」をテーマとした特別展示を開催。春から秋にかけては「春日大社神殿の秘宝」と題し、蒔絵箏(まきえのこと)や金地螺鈿毛抜形太刀(きんじらでんけぬきがたたち)など代々神社に伝わるご神宝が公開されます。

また12年に一度、ねずみ年だけ開扉される夫婦大国社御前立神像(めおとだいこくしゃ おまえだちしんぞう)が、1300年祭を記念して特別に公開されるのも春。春日大社は奈良公園の中にありますので、春の公園の散策ついでに立ち寄ってみてはいかがでしょう。

■春日大社
住所:奈良県奈良市春日野町140
TEL:0742-22-7788
アクセス:近鉄奈良駅から徒歩約15分
開催期間(平安の正倉院1~春日大社神殿の秘宝~)
2010年4月1日(木)~7月19日(月祝)9:00~17:00
開催期間(夫婦大国社御前立神像開扉)
2010年4月25日(日)~5月25日(火)9:00~16:00


国宝・七支刀拝観(石上神宮)

荘厳な佇まいの門がまえが象徴的

荘厳な佇まいの門がまえが象徴的

物部氏ゆかりの日本最古の神社として伝えられている石上神宮では、およそ1650年のあいだ神庫で守り伝えられてきた七支刀(しちしとう)が特別公開されます。

古代よりの大陸や半島との繋がりを証明するこの国宝は、7つの刃を持ち、神事で使用されていたと伝えられています。

またこの石上神宮は日本最古の古道といわ
神社名物の野生の鶏

神社名物の野生の鶏

れる山の辺の道付近にあるので、歴史を肌で感じながらの周辺散策もオススメです。

■石上神宮
住所:奈良県天理市布留町384
TEL:0742-25-2010(平城遷都1300年祭コールセンター)
アクセス:JR・近鉄天理駅から徒歩約30分
開催期間:5月17日(月)~6月11日(金)までの平日20日間
10:30~、13:00~、15:00~の各1時間程度


東大寺の特別開帳

大仏様で有名な東大寺では、鎌倉期に東大寺復興を成し遂げた重源上人(ちょうげんしょうにん)の坐像が特別開帳。例年では7月5日と12月16日の2日間だけの開帳ですが、1300年祭を記念して春に2週間もの期間、公開されます。また運慶とともに知られる仏師・快慶作の阿弥陀如来立像なども併せて開帳されます。

■東大寺
住所:奈良県奈良市雑司町406-1
TEL:0742-22-5511
アクセス:近鉄奈良駅から徒歩約15分
開催日程:4月2日(金)~4月15日(木)9:00~16:00


大安寺の特別同時開帳

聖徳太子に起源をもつと伝えられる大安寺は、平城遷都と同時に現在の場所に移転してきたため、遷寺もちょうど1300年を迎えます。そんな記念すべき2010年、大安寺では3月に例年公開されている馬頭観音立像と、10月~11月に例年公開れている十一面観音立像が、同時に特別開帳されることに。
この二つの重要文化財を同時に見られる大変貴重な機会です。仏像ファンの方は特に注目してください。

■大安寺
住所:奈良県奈良市大安寺2-18-1
TEL:0742-61-6312
アクセス:JR・近鉄奈良駅からバス「大安寺」下車、徒歩10分
開催日程:4月1日(木)~5月9日(日)9:00~17:00

注目のイベント、お祭り

平城宮跡のメイン会場を筆頭に、注目イベントが続々

平城宮跡のメイン会場を筆頭に、注目イベントが続々

1300年祭を記念して、奈良ではさまざまな場所でイベントやお祭りが開催されます。観光の中心地である北部はもちろん、その他の地域でも奈良の歴史を体感できる行事が予定されていますので、ぜひこの機会にいろんな場所に足をのばしてみてください。

平城宮跡メイン会場

復元された朱雀門

復元された朱雀門

1年間を通していたる箇所で行事や特別開帳が行われる1300年祭ですが、メイン会場と呼ばれるものももちろんあります。それが、まさに1300年前に都が作られた場所、この祭りの主役ともいえる平城宮跡です。

 

夜にはライトアップも

夜にはライトアップも

ここでは4月24日(土)~11月7日(日)まで、さまざまな催し物が開催される予定です。とくに、先日復刻された朱雀門の目の前にある「朱雀門広場」での、当時の衛兵の様子を再現するアトラクションは今から注目を集めています。

また4月24日から5月9日までは、万葉などをテーマに宮跡各所を花や緑で飾りつける、「春風讃華」が開催されます。ひと味ちがった平城宮跡が楽しめる機会ですので、これまでに訪れたことをある方もこの機会に是非。

■平城宮跡会場
場所:奈良県奈良市佐紀町
TEL:0742-25-2010(平城遷都1300年祭コールセンター)
アクセス:近鉄大和西大寺から徒歩約10分
開催日程:4月24日(土)~11月7日(日)


しあわせ回廊

光が灯る「回廊」のイメージ

光が灯る「回廊」のイメージ

春までの間に開催されるイベントで最も注目を集めているのが、東大寺、興福寺、春日大社が幻想的な光の道でつながれる「しあわせ回廊 なら瑠璃絵」です。奈良公園内にある参道に青いLEDの光が灯り、美しい冬の夜を演出します。

また関連イベントとして、市街地から雄大な姿が伺える若草山がイルミネーションで彩られる「若草山 冬七夕イルミネーション」も。そのオープニングセレモニーでは、きらびやかな若草山を背景に、冬の花火があがります。
さらに奈良公園内の浮雲園地には「冬七夕ツリー」と呼ばれる光のオブジェが登場。花たんざくに思いを込めて、冬七夕ツリーを飾ることができます。

「しあわせ回廊」とともに奈良の夜を輝かせるこれらのイベントは、生涯忘れる事のない、素晴らしい思い出となることでしょう。

■奈良公園
TEL:0742-30-6560(なら瑠璃絵実行委員会)
アクセス:近鉄奈良駅から徒歩約10分
開催日程:2月11日(木祝)~2月14日(日)17:00~21:00
オープニングセレモニー:2月11日(木祝)


春の神武祭り「飛鳥・藤原みやび祭」

太古の衣装がパレードを盛り上げる

太古の衣装がパレードを盛り上げる

平城京よりも古い歴史をもつ飛鳥藤原地方から全国へむけてパレードを開催する「飛鳥・藤原みやび祭」。多くの女帝が誕生した藤原京での衣装を身にまとい、日本で唯一の女帝たちの華やかなパレードが繰り広げられます。

2010年は、平城1300年の記念として、そして開催地である橿原神宮の120年記念として、一層盛りだくさんな内容で送られるこのイベント。
前夜祭では「女帝創作衣装披露」「まほろば灯ろう」「イルミネーション」などが、またパレード当日には「女帝行列」「古代衣装行列」ほか「ゆるきゃら行列」「ひょっとこ踊り」なども開催。

奈良市街から近鉄電車で約1時間程度離れた橿原神宮付近でのイベントですので、より広い視野で奈良旅行を楽しみたい方に、特別オススメです。

■橿原神宮
住所:奈良県橿原市久米町934
TEL:0744-22-4001(橿原市企画政策課)
アクセス:近鉄橿原神宮前駅から徒歩約10分
開催日程:4月2日(金)~4月3日(土)


あんど夢あかり安堵会

奈良県の東中部にある安堵町では、伝統産業である灯芯づくりにちなんで「灯りの里・安堵」をイメージした光のイベントを開催。日没とともに歴史ある町並みや社寺境内におかれた無数の行灯に火が灯り、幻想的な空間を演出します。
また重要文化財である窪田中邸の掘に灯りを浮かべる「安燈会(あんとうえ)」や、ふれあいハイキングなども開催されますので、よりディープな奈良を肌で感じたい方はぜひともチェックしてください。

■安堵町歴史民俗資料館周辺、他
住所:奈良県生駒郡安堵町 大字東安堵1322番地
TEL:0743-57-1511(安堵町役場総務課)
アクセス:近鉄橿原神宮前駅から徒歩約10分
開催日程:4月3日(土)~4月11日(日)10:00~21:00

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