ジョン・ウー監督:SF映画のイメージというと、なぜか暗くて、登場人物も悪人が多くでてくるし、未来に希望が持てない作品が多い気がするので、あまり好きではないんです。鬱蒼とした感じがするんですね。だからこの作品は、明るい希望が持てる作品にしたかった。主人公のマイケルは、何があってもあきらめずに前進していく。未来は、明るいし、いい人間もいるんだと観客にハッピーな気持ちになってもらえる作品にしたかったんです。
Q:香港アクション映画の巨匠とのお仕事はいかがでしたか?ベン・アフレック:香港映画がアメリカに入ってきた90年代初頭から香港映画を見始めたけれど、ある日、男たちの挽歌シリーズの最後の2作、『ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌』(1992)と『狼/男たちの挽歌・最終章』(1989)を友人から観るように勧められたんだ。それが本当に素晴らしくてね、何度も繰り返し観たよ。アメリカにないタイプの映画で新鮮だった。『狼/男たちの挽歌・最終章』の方は、ポスターを購入してあって、家に置いてあるけど、いつか監督にサインしてもらおうと思ってるんだ。ハリウッドは良いとこと悪いとこがあるけど・・・ハリウッドの良いところは、世界中の才能のある人物を必ず招くことです。ジョン・ウー監督にチャンスを与えたしね。そして彼は、アクション映画を、より良く、安く、早く、つくるんだからね。ジョン・ウー監督と同じクレジットに僕の名前が載ることは、とても光栄なことだよ。
Q:多額の報酬のために記憶を消すことを、選ぶ人と、選ばない人の違いを何だと思われますか?ベン・アフレック:お金をどのぐらい大事に考えるか?という価値観だと思います。主人公のマイケルは、最初は、金と仕事を大事してるんだ。だから記憶を売っちゃう。でも恋をして、生きる事の大切さを知り、価値観を変えていくんだけど、クオリティ・オブ・ライフを高めるために物事をお金で計ってはいけないと思います。僕自身もそうでありたいと思います。
Q:好みの女性のタイプは?ベン・アフレック:(笑)これといった特定の好みはないんだよ。日本の女性は皆ステキ。…(テレながら)こんな感じでいいかな?…(笑)
ジョン・ウー監督:I love my wife.妻です。日本の女性は、物静かなんだけど楽しい時には明るく笑ってくれるね。好みを言えば、私自身、料理が好きだからね、家族のために料理をするし、妻のために料理を作るし、だから料理が上手な女性がいい。(ベン・アフレックも「そーなんだよ!すっごく上手なんだ」と一言)えーっと、日本の女優さんでいえば、(ここでジョン・ウー監督が筆談で通訳の戸田さんに「司葉子さん」と書いて伝える)。昔からファン・・・知性的で、エレガントで、美人で。(←これって、古き良きって感じ?)
Q:マット・デイモンが来日の際に時間がなくて映画制作ができないとおっしゃてました。今後のご予定は?ベン・アフレック:お互い忙しくてなかなか会うことがなかった。僕も去年は、撮影が入っていたし、マットは『ボーン・アイデンティティー』のパート2(『The Bourne Supremacy』)の撮影でヨーロッパに行ってたからね。なかなか時間が合わないんだ。でもアイデアは、色々あって、まだコレ!とまとまっているわけではないけど。『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』を書いた頃は、時間がいくらでもあったから脚本を練られたけど今は、違うんだ。時間は待っていてもできないから、自分でつくらなきゃね。夏頃には、なんとか時間がとれると思うんだ。