ロンドンから西に向かい約200km、イングランド南西部に位置する小さな町。紀元63年頃、キリストの聖杯をブリテン島に運んできたのは、*アリマテアのヨセフで。ヨセフは聖杯をたずさえてグラストンベリーにやって来ると、グラストンベリー・トールあるいは チャリスの井戸(Chalice Well) に聖杯を埋めたと言い伝えられている。 チャリスの井戸に聖杯が埋められると、そこからはキリストの血のような赤い水が湧き出たということだ。劇中でも何度か移るサンザシの木もヨセフがこの地に木の杭を刺したところ、そこからこの木が生えてきたとされている。*ヨセフは、イエスの弟子であった人物。ユダヤ人の町アリマテヤの出身、身分の高い議員でお金持ち。イエスの遺体を渡してくれるようにとピラトに願い出た。ピラトが許したので、ヨセフは行って遺体を取り降ろした。[聖書のマタイ・マルコ・ルカ・ヨハネ福音書より]
撮影が始まったのは2001年の9月。以来、イングランド南西部全域と、エルストリー・スタジオ、そしてマン島を舞台に、9週間に渡って撮影が行なわれた。キャシーが宿泊する村、アシュビー・ウエイクに選ばれたのはオックスフォードシア。ロケーションマネージャーのエマ・ピルは、以前、別の映画のロケ地を探していたとき、ここに行き着いた。「修道院があったことだけ覚えていたの。脚本にはトウモロコシ畑が描かれていたけど、そこはまた別の場所を考えていた。でも、オックスフォードシアの修道院を久しぶりに訪れてびっくり、建物の隣に、トウモロコシ畑が出来ていた。オックスフォード大学の研究用にね。不思議な話でしょ」。オックスフォードシアの人々は撮影隊をあたたかく迎え入れ、エキストラの募集には600人以上が集った。キリスト教を知るものには、身の毛もよだつ内容の作品だが、ロケ地の空気は冷ややかなものからは程遠かったそうだ。
●関連リンク集
★映画『コーンウォールの森へ』(1998・英)原題『All the Little Animals』 監督:ジェレミー・トーマス
出演:クリスチャン・ベール/ジョン・ハート/ダニエル・ペンザリグラストンベリーを舞台に製作された映画。(タイトルをクリックするとamazonにジャンプ)
グラストンベリー(英語)グラストンベリーの情報が豊富。
Bill Glenn's Photo Archive(英語)グラストンベリーの写真が豊富。見るだけでも楽しい。
グラストンベリー・フェスティヴァル(Glastonbury Festival)(英語)イギリスで大人気のフェスティバルの公式サイト。ネットでチケットも購入できるそうだが、人気が高く入手困難という話もチラホラ。