テクノポップ/アーティストインタヴュー

浜崎容子インタヴュー~フィルムノワール(2ページ目)

アーバンギャルドの処女こと、浜崎容子がアーバン加入前から構想をネリネリしていたソロとしての処女作『フィルムノワール』が4月25日に発売。実は宅録少女の浜崎容子のフレンチテクノ印象派作品。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

浜崎容子は妊娠しました


ガイド:
さて、4月25日にソロとしての処女作となった『フィルムノワール』がいよいよ発売されますね。ここはデビュー作でもなく、ファーストアルバムでもなく、処女作と呼びたいです。天馬君は「浜崎容子は妊娠しました」などとブログで書いていましたが・・・(笑)。
フィルムノワール
01. 樹海の国のアリス
02. 暗くなるまで待って
03. 印象派
04. ブルークリスマス
05. フィルムノワール
06. 思春の森


浜崎容子-フィルムノワール(こちらから通販で購入できます)

浜崎:
まさに、「処女作」。ともすれば発売は「喪失」ですね。松永(天馬)氏ブログの「妊娠」のタイトルは言いえて妙と言っても過言ではない、トンチが利いてますね。

アーバン加入前からの構想


ガイド:
さて、このアルバムが生まれるのには、いいストーリーがあるようなので、聞かせてください。アーバンギャルドのメンバーとして既に3年の月日が経ちましたが、その前から宅録少女として、この処女作の構想をネリネリしていたようですね。・・・と言う事は、今回の6曲の中には既にその原型が出来ていた曲もあったのですか?

浜崎:
はい、計画をネリネリしてました。
アーバンギャルドに加入以前から、宅録少女としてちびちび活動しておりまして、ソロ作品を出す準備をしていたのですが、なかなか思うように進まない時にアーバンにスカウトされちゃって。この時点で既に出来上がっていた曲は「樹海の国のアリス」「ブルークリスマス」「暗くなるまで待って」の3曲です。

ガイド:
よこたんとはアーバンギャルドに加入する前から知っていたので、当時よこたんがアーバンギャルドに入るっていうのは不思議な気がしました。アーバンギャルドのCDが、タワレコの店頭に並んでいたり、ライヴでも熱心なファンの人達に囲まれるような光景を見て、僕もなんだか嬉しくなっていました。でも、アーバンギャルドが忙しくなって、この作品を完成させるにはかなりの苦労があったのではないでしょうか?

浜崎:
浜崎容子
そう言って頂けると本当に嬉しいです。
先生とは長いお付き合いですので、私も当時のテクノポップ関係の人たちにどうやって説明しようか悩みましたね(笑)。当時はとにかく自分の周りの環境を変えたくて、飛び込んでいった感じです。アーバンでの活動が盛んになればなるほど、当然ですがソロ作品を出すタイミングが必然的に少なくなってくる、もう今のタイミング逃すと一生出せないかも、とかなり切羽詰ってゴリ押しでリリースの承諾を得ました。過去の作品は今聴くと稚拙な部分もありますが初期衝動に溢れている部分もあるので、せっかく思い入れしながら作った作品を、無かった事にはしたくないじゃないですか。何度も話し合いして、何度も話が流れてようやく完成しました。振り返ると、今のタイミングだったんだなぁとただただ嬉しいです。

そうそう、私実はアーバンの前の前のヴォーカルが辞めた時にも、ヴォーカルとしてスカウトしようとしていたみたいです。その頃は、兵庫に住んでいたので断念したらしいですが。そう思うと、アーバンに加入したタイミングも必然なんだなぁって思います。
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