テクノポップ/テクノポップ関連情報

オヤジトロニクスの青春(6ページ目)

爆笑対談の結果・・・オヤジトロニクスとは、強引で、味があって、壮大で、基本に忠実で、少年の心が分かって、でもオトナで、毒があって、切なくって、昔話が好きなオヤジ・テクノポッパー三人組。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

オヤジトロニクスはライヴをするのか分からない

ガイド:
これはぜひライヴでオヤジ三人が演奏している所がみたいです。ライヴの予定とかないのでしょうか?

モリヤビッチ:
ライヴはねぇ・・・やってみたい気もしますが。静岡と北海道なんでそう簡単に実現出来るかどうか・・。それよりも、話題のセカンドライフ(笑)でヴァーチャルライヴとか、それぞれが自宅でWEBカメラを使ってリアルタイムで共演するとか、21世紀のテクノ オヤジらしい方法を考えた方が面白い気がするんですよね。具体的にはまだ考えてませんが・・・

ウツミ:
ぼくはヴァーチャルではないライブをやりたいですね。

モリヤビッチ:
あとライヴじゃないですが、プロモは作ったんでぜひ観ていただければ。演奏する姿も入ってます。

オヤジトロニクスPV

オヤジトロニクスは昔話が好き

ガイド:
最後にそれぞれのオヤジから、青春時代にてテクノポッパーになってしまったきっかけのような曲を教えてください。

ウツミ:
僕は兄が持っていたプラスチックスのカセットから、「トップ・シークレットマン」です。小学6年生くらいかな。あとDEVOの「Jerkin' Back and Forth」が好きで繰り返し聞いてました。当時はまだYMOを退屈に感じてましたね。YMOで夢中になったのは「KEY」が最初ですね。

クローリアン:
もう亡くなって久しい母親が、何故かシンセサイザー音楽の好きな人で、色んなシンセ・インスト曲をエアチェックして繰り返し聴いていました。そこから自然に培養された疑いが強いですが、テクノポッパーとしてのステップはYMOの「ライディーン」以外にはあり得ませんよね。世代的に言っても。その母親がテレビ嫌いだったので夕食時はFM放送がBGMで した。

洋楽が強い時代だったのが、今思うとラッキー。しかも目新しい音が週替わりで登場するような時代でした。アート・オブ・ノイズを初めて聴いて度肝を抜かれたのもそんな夕食時でしたね。ただし、若い人のためにひとつ注釈を入れておくと、ヒドい曲も多かった…。ヒドい曲はいつの時代でもヒドい。過去を美化しちゃイカン!まぁ、そんな感じですか。

モリヤビッチ:
リスナーとしては、今思えばジョルジオ・プロデュースのドナ・サマーやブロンディの一連のナンバーだったんじゃないかと。洋楽に目覚めた時期がディスコミュージックがヒットチャートを独占していた時代だったんで、単純にディスコとして聞いていただけなんですが、 他のヒット曲に比べて、後ろでシンセが細かいビートを刻むと、 なんでこんなに気持ちよくてカッコ良くなるんだろうと思ったことはよく憶えてます。

あと、シンセはもちろん、シンドラやボコーダーを使っているディスコサウンドは大好きでした。そんな、ながれからMの「ポップ・ミューヂック」、クラフトワークの「ショールーム・ダミー」、バグルスの「ラジオスター」、リップスの「ファンキー・タウン」のようなダン スミュージックとクロスしたヒット曲を聞くようになり、 次第にテクノポップやニューウェイヴにどっぷりはまっていきました。

クローリアン:
YMOもそうだったように、ディスコはニューウェイヴの大衆化に適してたよね。

モリヤビッチ:
うん。でも、自分で音楽をやろうと思ったきっかけは、実はそういったテクノディスコじゃないんです。とある音楽雑誌の片隅に載っていた、フライング・リザーズというバンドがガレージで段ボールだか電話帳だかを叩いてドラム変わりにしたり、歌えないボーカルが抑揚の無い声で語って作った曲がディスコで大ヒットしたという小さな記事を読んだのがきっかけでした。

当時すでに、キャブスとかP.I.L.とかにすっかり被れていたんですが、そんな流れに位置するようなグループがディスコで大ヒットを飛ばした・・・しかも、お金もテクも無しのセンスだけで。その記事を読んだ瞬間、まさにカミナリにうたれたような衝撃を受けました。で、手当たり次第に扇風機やブザーなどの家中の音の鳴る物を集めて友人たちと即興で音を鳴らしてはカセットデッキに録音して自己満足に浸ってました。

クローリアン:
へぇーそうだったんだ。確かにフライング・リザーズはインパクトあったよね。

モリヤビッチ:
で、このカセットデッキ、両親が英語の勉強に使えるように買ってくれたものだったんですが、手本の声を片方のチャンネルに録音し て、もう片方に自分の声を入れて発音をマスター出来るという、 いわば2チャンネルのMTRだったんです。

発音をゆっくり聞けるようにテンポチェンジのつまみなんかもついていて、英語の勉強にはちっとも役立てませんでしたが、音楽制作の経験にはもの凄い役立った機械でした(笑)。というわけで、フライングリザーズのマネーが、 テクノポッパーになってしまったきっかけの1曲ということになるでしょうか。

ウツミ:
・・・前置き長っ。

モリヤビッチ:
アハハハ、ついつい語っちゃいました。まあ昔話が好きってのもオヤジらしいってことで(笑)。

ガイド:
一つ質問すると五つぐらい返って来る、さすが薀蓄がいっぱいのオヤジトロニクス! ありがとうございました。
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