テクノポップ/テクノポップ基礎知識

ロボポップ I

テクノポップとロボットとの親密な関係・・・ロボットから見えてくるテクノポップの本質。ロボジャケ、ロボダンス、ロボ声、ロボポップ。ドモアリガト・・・ミスター・ロボト

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

ロボット工学三原則

テクノポップの三大コンセプトと言えば、何でしょう? 宇宙、未来、ロボットです。ロボットは最先端の科学の象徴。ロボットの語源はチェコの小説家カレル・チャペックが1920年に発表した戯曲「R.U.R.」とされています。チェコ語でrobotaとは労働を意味します。

『私はロボット I, Robot』(1950年)の著者である、ロシアのSF作家アイザック・アジモフも忘れてはいけません。アジモフの小説に登場するロボットはロボット工学三原則に従わなくてはいけません。

三原則とは:
第一条:ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条:ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない。ただし、与えられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条:ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己を守らなければならない。

ロボット先進国

そして、日本はロボット先進国。鉄腕アトム、鉄人28号、マジンガーZ、ガンダムなどロボットをテーマにしたヒーローものは定番です。それらは、本田の「アシモ」(アジモフが由来)、ソニーの「キュリオ」(リストラされました)、トヨタのやつ(愛称はないのか?)など、日本が産業界においてもロボット開発の尖端にいる事にも影響を与えたと考えます。

更に言えば、ポピュラー・ミュージックで今までフォロワー的存在であった日本が、テクノポップというムーヴメントによって世界と肩を並べた事も無関係ではないでしょう。

テクノポップ前夜

ロボットがコンセプトのポップをロボポップと命名しましょう。ロボコップではないです、念のため。理想的にはジャケもロボットで、ロボット・ダンスしながら、ロボ声で歌って欲しい。テクノポップとは切り離せないロボポップの数々を紹介します。

amazon.co.jpにあるCDは、ジャケ写からリンクできます。(amazon.co.jpにない場合、海外のamazonや他の通販サイトへ)
I Robot
時系列的にはテクノポップ前夜になりますが、前述のアイザック・アジモフの著書をモチーフして出来たアラン・パーソンズ・プロジェクト(The Alan Parsons Project)の『I Robot』(1977年)。アラン・パーソンズはビートルズの『Abbey Road』のレコーディング・エンジニアで、プロジェクトには10ccやパイロットのメンバーなども参加しています。サウンド的にはポップ寄りのプログレですね。
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