大きな矛盾
どのフォーマットの音質が良いとかサイズが小さいとかあるでしょうが、それが本質的な問題ではないのです。ほとんどの配信サーヴィスがATRAC3又はWMAである事は、iPodユーザーには深刻な問題です。iPodがサポートしている主なる圧縮フォーマットのは、AACまたはMP3です。WMAもAAC又はMP3にiTunesで変換する事が可能ですが、DRMでプロテクトがかかっているとiTunesでの変換ができません。ATRAC3も変換できない。つまり互換性がない。Macintoshは完全に無視されています。一部のWMA音源(現在、増えているらしい)は、CD-Rへのリッピング(焼くこと)しWAVに変更し、その後iTunesへの読み込みが出来ますが、そんな手間隙かける人がどれほどいるかは疑問です。つまり、現在、ほとんどの日本の配信サーヴィスは、一番多い携帯プレイヤー・ユーザーと考えられるiPodユーザーへのアプローチを断念している訳ですね。
iPod以外のハードディスク型携帯プレイヤーはWMA又はATRAC3を採用していますが、配信サーヴィスの圧縮フォーマットでiPod優位が変わると考えにくいですね。もちろん、Apple側が譲歩してくれてもいいのですが・・・もう一度、冷静にビジネスモデルを考え直すべきでしょう。そうでないと、2003年5月に開始され米国・ヨーロッパ・カナダで現在毎日約125万曲を配信すると発表されている最強の配信サーヴィス、iTunes Music Storeが日本で開始された時、またAppleの一人勝ちになるでしょう。
次はiTMSを、テクノポップ的に検証したいと思います。