テクノポップ/テクノポップ基礎知識

音楽配信とiPodの関係

大手も参入し、活気がついてきたように見える音楽配信サーヴィスですが、今や携帯プレイヤーのスタンダードとなったiPodとの関係は如何に? ぶち当たる疑問と矛盾!

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

元祖Walkman

現在、携帯音楽プレイヤーとして市場を席捲しているは、iPodですが、元はと言えば、SonyのWalkmanが作り出した市場。筆者も年がばれてしまいますが、1979年の夏に初代Walkman TPS-L2(33,000円)を発売後すぐに購入した覚えがあります。初回生産の3万台の一つを買った一人です。iPodと同じく、しばらく品切れ状態でした。「どこでも音楽が聴ける」というのは革命・・・ある意味、音楽中毒を悪化させる原因でありました。

時代的にもちょうど、YMOが注目されだして、テクノポップ・ブームが起こり始めた頃。FUJIのカセット・テープもYMOをキャラクターに使っていました。Phonogramからリリースされたヒカシュー、矢野顕子、高橋幸宏、サロン・ミュージックといった当時の日本のテクノポップ・コンピレーションとも言えるイギリス盤『TOKYO MOBILE MUSIC』(1982年)では、かなりコンパクト化された2代目Walkman WM-2がジャケに使われている事からも、当時のWalkman人気が窺えます。

企画変更!

前置きが長くなりましたが・・・実を言いますと、今回の企画は日本でも音楽配信サイトが増えてきたという事もあり、最初の時点ではテクノポップ的視点でそれらを比べてみようかと思ったのです。しかし、調べていくと次々にぶち当たる疑問と矛盾が・・・なので、企画変更。

市場の変遷

音楽配信の利用方法を考えた場合、PCでそのまま聴くというケースもありますが、やはりiPodなどの圧縮フォーマットを使ったハードディスク型携帯音楽プレイヤー(その他メモリーも含む)で聴く人も多いでしょう。現在、カセット、MD、CD(CD-Rを含む)と変遷してきた携帯音楽プレイヤーの約4割はハードディスク型。金額シェアで見ると半分近いです。そして、iPodのぶっち切り状態。筆者もWindowsでも使えるようになった第2世代のiPod 20GB(2002年7月発売)から使い始め、現在は第4世代iPod 40GBを使用しております。もちろん、買って気に入ったCD音源を思い切りぶち込んで。
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