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「教授」「世界のSAKAMOTO」「あほあほマン」として知られる坂本龍一特集します。あほあほマンのはいていたパンツがヤフオクに出たら、いったいどのくらいの値段がつくのでしょう? 教授のトーク・イヴェント「しゃべればいんでしょ」の抽選に当たった僕は、最終となる神戸のオービス・ホールへ2002年11月30日に行ってきました。そこで聞きかじった話なども含めて、3部作+お宝音源について書いてみます。
『US(ULTIMATE SOLO)』は、2枚組のソロ・ベストです。『BTTB』以降、教授はアクロニム的なアルバム・タイトルが好きなんでしょうか。ベスト物のタイトルは、個性が無かったり、似通っていたりするので、このシリーズのタイトルはシンプルで覚えやすく、いい感じです。3部作全て、教授本人がExcelでスプレッドシートを作成の上選曲し、リマスタリングがされています。
『WAR HEAD』と『energy flow』以外はアルバム曲で、教授のアルバムを既に持っている人には、それほど新規性はない。『Thousand Knives』の頭と尻は、収録時間の都合上かカットされている。でも、本人が書いた各曲のコメントを読みながら、時系列で聴いていく行為で時代の気分が伝わる。聴いていると、やはり『NEO GEO』以前のCD1の方が、『BEAUTY』以降のCD2よりも個人的には好き。YMO経由で聴いている人は、その傾向があると思います。
細野晴臣なら『PHILHARMONY』、高橋幸宏なら『音楽殺人』が最も好きなアルバムと割とすんなりと選べますが、教授の場合はちょっと迷う…あえて選べば、『B-2 UNIT』と『未来派野郎』ですね。
『B2-UNIT』(1980年)はやはり教授の作品群の中でも、ずば抜けた先鋭的なテクノなアルバム。当時としては尖がったダブを取り入れたサウンド。XTCのアンディー・パートリッジ、大村憲司等も参加しています。ジャケは、日本のロシア構成主義でも紹介した、エル・リシツキーの影響がもろに感じられる。やはり、『Riot in Lagos』は名曲です。
アルバム『未来派野郎』に収録の『Ballet Mechanique』は、ほろっと…する。このアルバムは1986年4月にリリースされています。こちらがオリジナルのジャケで、イタリア未来派的な運動を表現する手法である「フォト・ディナズモ」が用いられています。
こちらは、初回CDだけのジャケ違い。イタリア未来派の画法が取り入れられています。機械賛美的です。