戸川京子のソロ・シンガーとしてのデビューは、1984年のシングル『悲しみはリアルすぎて…』(残念ながらジャケを所有していません)です。この曲、皮肉にも今回の悲しい出来事を象徴するタイトルとなってしまいました。お姉さんの戸川純は、既にゲルニカを経て、『裏玉姫』に代表されるニューウェイヴ歌姫として確固たるパブリック・イメージが出来上がっていました。彼女のデビュー曲を手掛けた近田春夫は、お姉さんの路線をあえて踏襲せず、「ネオ歌謡的アイドルとしての戸川京子」を演出しました。


『悲しみはリアルすぎて…』でデビュー、そして『星くず兄弟の伝説』にてマリモ役で好演した戸川京子さんの作品をふりかえります。(9月3日にページ追加)
四方 宏明
テクノポップ ガイド
テクノポップを中心としたレコード蒐集癖からPOP ACADEMYを1997年に設立。2016年に『共産テクノ ソ連編』を出版。さらに、プロダクトリサーチャーとして、商品、サービス、教育にわたる幅広い業種において開発コンサルティングに従事。Twitter(hiroaki4kata)も随時更新。
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