脳血管疾患平均入院日数は104日
年齢によって入院日数にかなりの違いがあるのと同様に、傷病によっても入院日数にかなりの違いがあります。主な傷病について下記の表3でまとめてみました。悪性新生物(がん)は平均よりも短く、胃がん(悪性新生物)で26.8日、結腸及び直腸のがんで19.2日、気管、気管支及び肺のがんで27.2日となっています。しかも僅か3年前と比べて1週間から10日も短くなっています。がんは日本人にとって非常に罹患率の高いものですが、入院日数は比較的短いと言えます。
その一方で、脳血管疾患は入院日数が長く、104.7日と3年前よりも3日長くなっています。また、統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害は3年前より66日も短くなったものの543.4日とかなり長い入院日数となっています。
もしもの備えはどうする?
最近の医療保険は、1回の入院で保障される日数の限度を60日と設定している場合が多いです。平成20年の調査結果では平均の入院日数が35.6日なので、60日間の保障日数があれば、平均的には十分と言えます。しかし、年齢別にみれば、85歳以上は平均で入院日数が60日を越えています。傷病別にみても、結核(60.3日)、統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害(543.4日)、気分[感情]障害(躁うつ病を含む)(109.7日)、神経系の疾患(74.1日)、脳血管疾患(104.7日)等は60日を越えています。これらの場合は保障が60日間では足りず、十分な保障を確保するとなれば、保障期間のより長い医療保険を選ぶ必要があります。
いつどの病気になるかわかれば保障選びに迷うことはありませんが、そうはいかないので、自分のおかれた経済状況や健康状態、そして保障に対する考え方を加味して、安心できる備えを確保することが望ましいと言えます。
【関連リンク】
・ 厚生労働省「平成20年患者調査の概況」
・ がん患者数が6年で23万人増!(All About 医療保険)