土曜日~『喰いタン』とreadymadeのクラシック
B'z 『衝動』 アニメ『名探偵コナン』放送10周年記念オープニングテーマ。「結晶」はカップリングに収録、オフィシャル・サイト特設ページで試聴が出来ます。 |
音楽:小西康陽 『喰いタン Soundtracks:Remixed』
主題歌:B'z 『結晶』
「食いしん坊探偵」で「喰いタン」。各検索サイト検索ワードの上位にもランクインしていましたね。視聴率もよろしいようです。個人的には食べながら話すシーンが多いのが少し気になったこのドラマ、それよりもっと気になったのがBGMだったのです。
このドラマの、あるシーンでクラシック「ボレロ」のメロディが流れたのですが、それがきちんと「ボレロ」のまま着地せずに揺らぐので、どうにも気持ちが悪いのです。しかし何度も聴いているとその気持ち悪さが徐々に心地良くなってくるから不思議。
そして次のシーンでアッパーなアレンジが施された「ボレロ」がかかってようやく思い出しました。そう、このドラマの音楽は元PIZZICATO FIVE小西康陽が担当していたのです。
クラブからお茶の間へ~小西康陽 Plays クラシック
V.A. 『Adagio~Lounge Classics~』 CUBISMO GRAFICOによるLovers Rock風「アヴェ・マリア」も必聴のコンピレーション。 |
PIZZICATO FIVE時代にもオーケストラのスピード感が最高の「大都会交響楽~I hear a symphony」(アルバム 『プレイボーイ・プレイガール』 に収録)、その曲のインストにハトヤ・ホテルのCMソングをMASH UPした「交響曲第4126番「ハトヤ」」(ロケットマンのアルバム 『フライング・ロケットマン』 に収録)なんていうものもありましたっけ。
クラブ・シーンにおいても、ジャズピアニスト、オイゲン・キケロの代表作『ロココ・ジャズ』が小西さんのDJプレイで脚光を浴び、中古LPの値段が高騰した時期がありました。この辺りは、藤原ヒロシをはじめとするクラブ系アーティスト達のクラシックへのアプローチのきっかけになったのではないでしょうか。
V.A. 『Readymade Digs Classics』 |
小西印ばっちりの「ラデツキー行進曲」、「展覧会の絵」をThe Swingle Singersのヴァージョンを下敷きに聴かせる吉田哲人など、どこから切っても「readymadeのクラシック」。他とは一線を画する作品で、『喰いタン』のBGMに最も近い音の数々を聴く事が出来ます。
これまでの作品作りで蓄積してきたノウハウを、『喰いタン』という食べやすい形にして、お茶の間に向け発信しはじめた小西康陽。サントラ盤の発売が楽しみです。
※readymade entertainment, tokyo. www.readymade.co.jp
小西康陽率いる音楽プロダクション。所属アーティストは池田正典(Mansfield)、野本かりあ他。
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ドラマガイド黒田昭彦氏の記事(2006年1月)。ドラマそのものの内容と、その期待度について詳しく書かれていてとても参考になります。
ここまで読んでくださって本当にありがとうございました。
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