競馬/競馬関連情報

新馬券はJRAの救世主なのか

売上ダウンが続く中央競馬界。打開策として?ワイド馬券に続き、来年からの新馬券の販売が決まった。その内容とJRAのサービスについて、私なりの見解として考察してみました。

執筆者:十時 龍一

右肩下がりの売上減少傾向に、ようやく腰を上げつつあるJRAが2002年からの新馬券導入を決めている。ついこの間『ワイド馬券(2頭の組合せが1着-2着、1着-3着、2着-3着でも当りになる)』を発売開始したばかりみたいな気がするのだが、目論みほどファン層の拡大、売上増には結びついていないようである。

予定されている馬券は『連勝単式馬券(1着2着を着順通りに当てる)』と『3連複馬券(1着2着3着を順不同の組合せで当てる)』の2種類だ。けっこうな配当が予想されるこの馬券、今までなら射幸心を煽るという理由だけでポシャっていただろう。それなのに、あえてその類いの馬券を導入するところにJRAのあせりみたいなものが感じられたりするのは私だけではないと思う。

しかし、はたして新馬券を販売していくことだけしか、中央競馬からのファン離れ(と言われている)をつなぎ止める方策はないのだろうか?確かに「連勝単式」の馬券は地方競馬ですでに販売されており、そのことで多少の売上アップにもなっているようで、カンフル剤の役割はあるのかもしれない。また馬券の種類は多い方がきっと楽しいに決まっている。(ただし3連複馬券が出走16頭以下に限られているのは、なんか違うんじゃないのという気がするが)

だが私としては、もっと他のほんとの意味でのファンサービスを考えた方がいいのではないかと思ってしまう。もともと日本の競馬は控除率25%という世界に類を見ない(ファンにとって)悪条件の中で実施されている。これはどう考えても「最終的に競馬で勝つのは私たちなのだよ、ふっふっふ」とJRAに宣言されているに等しいことなのだ。それなのに今までのJRAは、いろんなメディアでも槍玉にあがっているように、お役所体質みたいなものをどこか匂わせてきた。

もちろんいろんな制約はあるだろうし、それを改革していきたいと常々努力されてる職員の方もたくさんいらっしゃるだろう。しかし不況の中で苦しみながらも、常により良いカスタマーサービスを心がける一般企業と比べると、やはりその違いは歴然としている。きっとJRAの偉い人たちは“競馬を楽しむ”ことはないんだろう、と思わせるような姿勢しか見せてこなかったことは事実だろう。少しづつでもそのようなイメージを払拭していき、もっともっと競馬を楽しくしてほしいものだ。

グチっぽい文章が続いてしまったが、キャンペーン案として私のアイデアを述べてみたい。●ハズレ馬券ポイント制…年単位でハズレ馬券にポイントを付け、有馬記念の日にポイントに応じた馬券購入が出来る●控除率サービスデー…G1の実施される日あるいは特定のG1レースに限って控除率を5%(10%だとなお良いが)下げて実施する、などのアイデアはけっこう売上アップに繋がると思うし、量販店などでは普通のサービスとして定着していることを思うと、それほど実施するのは難しくなさそうな気がするのだが。(JRA関係者の方、ご覧いただいた際にはぜひご検討を…)
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