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劇団四季『春のめざめ』5月2日開幕(2ページ目)

劇団四季が手がける新作ミュージカル『春のめざめ』の製作発表が行われました。トニー賞8部門(2007年)を受賞した話題作が、初めて日本で上演されることになります。

執筆者:長谷川 あや

ストレートな性描写はブロードウェイでも賛否両論

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photo by Joan Marcus ブロードウェイ公演より
製作発表では、劇団四季専務取締役の田中浩一氏から、『春のめざめ』上演を決定するまでのいきさつが語られました。
ストレートな性描写が含まれる同作は、「ファミリーで楽しめる」という従来の劇団四季のミュージカルのイメージとは異なります。わたしも、劇団四季が『春のめざめ』を上演すると聞き、少なからず驚いたものです。予想通り、記者から寄せられたそのような質問に、田中氏、そして、演出助手の横山清崇氏は、「この作品に込められた普遍的なテーマは劇団四季が舞台を通じて伝えたいこととなんら変わらない」ときっぱり。日本版のコピーにもあるように、そう、「誰もが一度は歩んできた道」ですものね。

ただ、セックス、マスターベーション、男性同士のキスシーンなど、ブロードウェイでも大方の人々には受け入れられても、憤慨して途中で席をたつ人もいた過激な性描写については、オリジナルに沿う予定ではあるものの、日本の文化的背景を配慮する可能性も示唆。現時点ではまだどのような形で上演するか決まっていないとのことでした。

一曲一曲が独立した、個性的な楽曲構成

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photo by Joan Marcus ブロードウェイ公演より
件のシーンについては、わたしも最初にブロードウェイで観たときは「ほほう、これがうわさの!」と目を丸くしたものですが、不思議といやらしさは感じませんでした。登場人物が決して「性を楽しんでいる」のではなく、「必死」だったから、かな。

また、製作発表でも多少言及されていましたが、この作品の楽曲は、「一曲一曲が独立して成立していて、その部分だけ切り取ることもできる音楽は登場人物が自分の気持ちを表現させるための手段として用いられている」ということ。日本版がどのような演出になるかまだわかりませんが、ブロードウェイでは劇中、役者はおもむろにハンドマイクを取り出して、それこそ心の叫びをまっすぐ、力強く、時に生き生きと、時に切なく歌い上げていました。

はたして、日本版は──!?

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photo by Joan Marcus ブロードウェイ公演より
賛否両論、好き嫌い、意見がわかれる作品ですが、それだけセンセーショナルであることは間違いありません。100年以上前に書かれた戯曲をまったく新しい形で蘇らせてくれたオリジナルカンパニーに感謝!

日本版の開幕は、5月2日。いったいどんな仕上がりになるのでしょう。ブロードウェイや日本にさきがけてこの作品を上演してきたほかの国同様、きっと日本でも、いろいろな声が聞こえてくるんだろうなあ。それも含め、今からわくわくと、心待ちにしています。

【公演概要】
『春のめざめ』

会場:自由劇場(東京・浜松町)

公演日程:2009年5月2日(土)~7月4日(土)13:00開演分までチケット発売中。
※~8月30日(日)分までの公演延長分は、4月4日(土)発売

チケット: SHIKI ON LINE TICKET (24時間受付)、劇団四季予約センター 0120-489444 (午前10時~午後8時まで)

問い合わせ:劇団四季東京公演本部 03-5776-6730
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