捜査が行き詰まり未解決扱いになることを「Cold」と表現しますコールドケースとはまず、コールドケースについて簡単に説明を。アメリカの法律では、殺人、強姦、重罪事件など凶悪犯罪に対する時効はありません。通常の犯罪事件では、容疑者確定後、起訴→裁判というステップを踏むことになりますが(『Law & Order』シリーズが参考になります)、・容疑者が罪を犯したことはほぼ間違いないが、有罪判決が下らなかったケース、・容疑者の目星はついているが、十分な証拠がない/自白が引き出せないため、起訴できなかったケース・単純に捜査ミスで容疑者が見落とされていた/容疑者特定に至らなかったケース、・状況証拠が薄すぎて、容疑者までたどり着けないケース、・誤認逮捕してしまった(冤罪)ケースなどが、未解決事件=コールドケースとして扱われるようになります。コールドケース解決の鍵コールドケースと断定された場合でも「未解決だが、決して忘れたわけではない(Never solve, But Never forgotten)」という言葉の元、コールドケース専門捜査班が事件を見直し再捜査していきます。そして、・現場から採取され保存されていた毛髪や細胞などから、最新の法医学技術を駆使し容疑者を確定・新たな状況証拠が見つかったり、最新の科学技術で状況証拠の見直しをし、容疑者を確定・古い証拠物件の見直しにより容疑者を確定・新たな目撃者の証言により容疑者を確定・アリバイ証言していた者の告白により容疑者を確定・容疑者の自白などにより、コールドケースが解決へと導かれていくのです。事件発見当初担当していた刑事が退職後も一人で地道に事件を追いかけ続け、有力な証言を得るケースもあれば、新たな証拠が発見されたり、最新の法医学技術/科学技術よりそれまでフリーズしていたケースが急展開することもあります。被害者の無念、長年に渡る家族の苦しみは測り知ることができません。罪の意識などこれっぽっちもない犯人がいる一方、罪の意識に苛まれ犯人が長年一人で苦しんでいるケースもあります。『ビバリーヒルズ青春白書』『ER 緊急救命室』『NYPDブルー』などの脚本を手掛けたメレディス・スティームは、ある有名なコールドケースの記事を読み「コールドケースをテーマにドラマを制作し、社会へメッセージをおくりたい」と思うようになったのだそうです。次はドラマ『コールドケース 迷宮事件簿』を生んだ有名コールドケースとは!?次ページへ>>前のページへ1234次のページへ