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TIME誌「世界で最も影響力のある100人」I(3ページ目)

タイム誌2007年度「世界で最も影響力のある100人」に選ばれたTV界出身のスターそして関係者をご紹介いたします。

執筆者:堀川 樹里


マイケル・J・フォックス

幹細胞の再生医療の重要性を訴え続ける マイケル・J・フォックス

ジョージ・クルーニーと同じく「英雄・先拓者(シンボル)」のカテゴリーで選ばれたマイケル・J・フォックスは、80年代を代表するシットコム『ファミリー・タイズ』で大ブレイクしたハリウッド・スター。

1991年30歳という若さでパーキンソン病を発症し、7年もの間病を隠し俳優として『スピン・シティ』で主役を努めるなど仕事を続けてきましが、1998年にパーキンソン病であることを公表。その後、パーキンソン病だけでなく、アルツハイマーやALSなどの難病を治癒する可能性がある医療法として注目を集めている幹細胞(ES細胞・胚性幹細胞)を用いた再生医療の研究を支援し、世間の理解を深めてもらおうと活動をしています。

今回フォックスの紹介・解説記事を執筆したのは、アルツハイマー病に侵されていた故ロナルド・レーガン前大統領の娘パティ・デイヴィス。彼女は「パーキンソン病を公表する必要もなければ、世間にその症状をさらさない選択もできたはずなのに」フォックスは、知名度のある自分が、表に出て訴えれば多大なる注目を集め、病への認知度が上がるという選択を選んだと説明。

昨年、幹細胞(ES細胞・胚性幹細胞)研究の推進を認めている民主党候補のテレビ広告に出演し、非難の声を含む大きな話題を集めたことにも触れ、「何があろうと彼の勇敢なスピリットは、偽ることのできないもの」だと評価していました。

●Memo
幹細胞移植による再生医療とは、組織や臓器に成長する元の細胞、幹細胞(ES細胞・胚性幹細胞)を利用し、失われた細胞を再生しようという医療行為のことです。

この再生医療により、パーキンソンズ病、アルツハイマー病、ALSだけでなく、白血病、糖尿病や精髄損傷など多くの病気に対して効果的な治療ができるだろうとされています。

しかし、キリスト教保守派は難病の治療目的であっても「命の始まりである胚細胞」を使用することに強く反対しており、スムーズに研究が進んでないのが現状だそうです。


次回は娯楽カテゴリーで選ばれた4人をご紹介いたします。お楽しみに!
ロビー活動家としても知られるマイケル・J・フォックス
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