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『冬ソナ』後もRyuが人気を保つ理由(3ページ目)

ドラマ『冬のソナタ』の挿入歌で大ブレイクしたRyu。単独インタビューで、彼の人気と魅力の秘密に迫りました。

執筆者:桑畑 優香

生活の中で浮かんだ音楽を

ガイド:今、日韓の架け橋の役割をしていますが、プレッシャーはありませんか。

Ryu:
プレッシャーは特にないんですけど、音楽をやっている人として、ライバルやファンを意識しすぎるのは意味がないかなと。自分には自分の正解があるし、心の中から出るもので表現していれば、皆にどれくらい愛されるかは後の問題だと思います。急に有名になってから日本で活動を始めたのはプレッシャーだったこともあったんですね。でも、ちゃんと考えてみたら、そうじゃなくて自分がやりたいことをやればいいんだな、と。歌手になるんだったらこんな音楽をやりたいと思っていたことをやり続ければいいかな、と思うようになりました。

ガイド:
そんな気持ちが今回のアルバムに出ているわけですね。A better day、より良い自分に向かって、と。今回のツアーにあたって、こんな風に楽しんでほしいという気持ちはありますか。

Ryu:
これまではペンライトが禁止されていたんですが、それがOKになったんです。大阪でも公演があったのですが、ステージに出たらペンライトがすごく光っていて、それを見たら、あ、なんかやってるなという気がしました。皆さんがやりたいことをやっているな、と。私の音楽でファンの心が盛り上がるように、皆さんが楽しめるように、と願っています。

ガイド:
2007年はRyuさんにとってどんな年にしたいですか。

Ryu:
来年もどんな音楽をやっているかわかりませんが、皆さんと一緒に、同じテレビを見ながら同じ空気を吸いながら……。その時々によって感じることが変わるんです。風によって太陽によって、台風によって、日本の話題によって。気持ちがどんどん変わっていくような気がします。その時々に浮かんだ気持ちを音楽で表現していきたいと思います。



インタビュー当日のコンサート会場、渋谷公会堂には多くの方が開場前から列を作って並んでいました。中には寒空の下にもかかわらず多くの車椅子に乗ったご年配の方の姿も。韓流ブームは終わったともいわれますが、そうではなくて定着したんだな――そんな気持ちを抱いた瞬間でした。
Ryuは、インタビューの最後に、「もう一言……」と、こんなメッセージを残しました。
「皆さんと同じ環境で暮らしながら浮かんだことを表現したい。音楽も絵も何でも芸術って、うまくつくろうと思うとできないものなのです。自然な安らぎ、生活の中で浮かんだものを表現していきたいと思いますので、ぜひ聴いてください」
流暢な日本語を身に着けること、そして日本のファンと同じ目線を保ちその中から新しい感性を生み出していくこと。そんなところがRyuが『冬ソナ』でブレイク後も長く人気を保ち続けている秘密なのかもしれません。


Ryuプロフィール

1974年、韓国生まれ。シンガーソングライター兼プロデューサー。国境を越え、アジアの多くの人々を感動させた韓国テレビドラマ「冬のソナタ」の主題歌「最初から今まで」や挿入歌のシンガーソングライターとして一躍注目を浴びる。『第46回日本レコード大賞』で特別賞受賞、NHK『第55回紅白歌戦』に出場。2005年には初のソロ全国ツアー「Ryu Unplugged Live2005 ユメ-襟を濡らす涙」全国ディナー&ライブショー、2006年「Ryu LIVE2006おとぐすり」行うなど日本各地で公演を行い、多くの観客を魅了してる。通訳を通さず、自分の出来る限りの日本語でいつも交流を図っている。アーティストとしての活動以外でも、2005年6月23日には初のフォト&エッセー集、「ユメ-襟を濡らす涙」を刊行。韓国政府から「ハングル広報大使」に任命され、NHK教育テレビ「ハングル講座」のリレーコーナーに出演中、そのオープニングソングも手掛けるなど、多彩に活躍している。

■ディナー&ライブショー
「Ryu`s Supper Club 2006 Winter Dinner & Live show」
★12月20日(水)京都宝ヶ池プリンスホテル プリンスホール
ディナー開始18:30/開演20:00
★12月22日(金)新高輪プリンスホテル 北辰
ディナー開始18:30/開演20:00

Ryu公式ホームページ
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