演劇から生まれた秀作
8月31日、東京・ホテルニューオータニで「トンマッコルへようこそ」に出演したシン・ハギュン、チョン・ジェヨン、カン・ヘジョンと、パク・クァンヒョン監督が記者会見を行いました。そもそもこの映画はチャン・ジン監督の演劇をベースにしたものです。会見でも、原作となる演劇と、映画との違いなどに関する質問もありました。―チョン・ジェヨンさんとシン・ハギュンさんは『トンマッコルへようこそ』の舞台に出演していますが、演劇と映画との違いを教えてください。
チョン・ジェヨン:演劇では(映画で演じた)北朝鮮の人民軍兵士ではなく、舞台にだけ登場する解説者・ナレーションの役でした。役が異なるので作品全体に対するイメージも違いますね。演技に関して言うと、舞台もスクリーンも内面は同じです。でも表現方法が違う。映画のほうがもっと内面的な演技になると思う。セリフがなくて立っているだけでもカメラが私を捉えたときは何らかの感情が表れるので、セリフがなくても観客はそれをとらえると思います。映画は、演技をしていなくてもカメラや監督の意図で感情がこめられるのです。舞台では表情や体で直接表現しなければならないという違いがあります。
チャン・ジン監督は、頭を下げるようにしてお願いだから良い演技を見せてくれと話していました。原作の持ち味を損なわないように、上手にやってほしいと。
ハギュン:チャン・ジン監督とパク・クァンヒョン監督の出会いがよいシナジー効果を生んだと思います。それに参加することができた俳優として心から感謝しています。演劇と映画の違いは、表現方法の違いだけで本質的には全く同じだと思います。
監督:チャン・ジン監督は、「この作品を映画化してみないか、やってみたくはないか」とだけ言いました。ところが私が、1年6ヶ月かけシナリオを書いたのを見せると、「面白くない」と。なんて人だ、この人とは合わないと思いましたね(笑)。でも、お互い話し合って合意点を見つけていきました。撮影に入ってからは、ほぼ私に任せてくれました。違う点もたくさんありますが、似ている点もたくさんあります。本当によいコンビだったと思います。
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