海面すれすれの環礁の集合体、ツアモツ諸島
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ランギロアのホテル・キアオラの夕陽 |
ソシエテ諸島の緑の高峰とラグーンの風景とは一変して、こちらツアモツ諸島は遮るもののない大海原が目の前に広がる、サンゴでできた環礁が多く集まっています。各島は、小さな島々が連なって円を描く環礁で、その小さな島に村を形成しています。華やかなリゾートライフが満開のソシエテ諸島に比べると、素朴なポリネシアらしさを感じることができるでしょう。
環礁の内側は穏やかなラグーンが広がっています。ラグーンの切れ目の“パス”(水路)では、サメやバラクーダ、イソマグロ、さらに時としてブルーマーリンなどの大物を狙ったダイビングもさかんです。
ツアモツ諸島1 ツアモツ諸島の代表格、ランギロア
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ランギロアのリゾートから船で約1時間のブルーラグーン |
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ランギロアにあるピンクサンドビーチ。こちらも船で(C)タヒチ観光局 |
ダイバーの憧れ、ナンバー1のランギロア。語源は“大きな空”を意味する「ライロア」。その名のとおり、山並みに遮られることのない、大きな空が広がっています。海抜1mに満たない平坦な島々が約180km以上にわたって点在する、地球上の4大環礁のひとつです。
モアナ・テア(穏やかな海)とモアナ・ウリ(荒々しい海)、2つの海に挟まれた島々のうち、人が多く暮らしているのが、アバトルとティプタという2つのモツ(小島)。サンゴでできた教会や小さなお店などが並び、ゆったりとした南洋の暮らしぶりを垣間見ることができるでしょう。
また、船でアプローチする“ピンクサンドビーチ”や“ブルーラグーン”など、まさに“楽園”な眺めの宝庫。オプショナルツアーがあるので、ぜひ参加を。
ツアモツ諸島2 美しい海しかないリゾート、ティケハウ
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上:ティケハウ島の本島。本当に、なーんにもないのどかな島/下:バードアイランドの木陰に隠れていたアジサシのひな |
陸も海も手付かずのティケハウは、白砂とピンクサンドビーチの島々が卵型につらなった環礁です。
海洋探検家のジャック・クストー氏がツアモツ諸島のどこよりも魚の密度が高いと認めた水中は、透明度もバツグン! 魚影もたっぷり。
リゾートはティケハウ・パールビーチリゾートのみ。南洋の自然に抱かれ、何もしない休日を過ごすには格好の場所です。
無数のアジサシたちが羽を休めるバード・アイランドや、小さなマガザン(商店)をいくつか数えるのみのツヘラヘラ村探索も、南の島気分たっぷりです。
ツアモツ諸島3 ユネスコお墨付きの美しい自然を誇るファカラバ
2002年にル・マイタイ・ドリーム・ファカラバが登場し、リゾーターに扉が開かれたファカラバ。かつてはツアモツ諸島の首都として商業の中心地でしたが、今は素朴さが色濃い島。美しい海があれば、あとは何もいらない! そんなエコリゾートを求めている人には、至福の島と言えるでしょう。ランギロアに次ぐ大きなラグーンは、ユネスコの生態系保護区に指定された自然の宝庫。エキスパートもうならせるダイビングポイントもあります。また、画家マティスも訪れたことがあり、この島でほんとうの安らぎを得たことでしょう。
ツアモツ諸島4 黒真珠の養殖で知られるマニヒ
タヒチで手にしたい自分土産といえば、ブラックパール。黒蝶真珠の養殖場が最初につくられたのが、このマニヒなのです。水中は、魚影の濃さと大物が続出するダイビングスポットとしても知られています。また、環礁の北端や南端に今も残る古代の史跡「マラエ」を訪ねたり、黒蝶真珠の養殖場を見学したりすることもできます。リゾートはマニヒ・パール・ビーチ・リゾートのみ、ほかはペンション滞在となります。ツアモツ諸島には、ほかにタカポト島、アナア島、マタイバ島、カウクラ島、ハオ島といった島々があります。