自前のエンビ服って?
【93号 2002年12月13日発行】
ユーザーの方から「自前のエンビ服があると聞きましたが、それはどーゆう意味ですか?」とメールをいただきました。
自前のエンビ服ねぇ。
“自前”と聞くと「生徒さん自身がオーダーして作る」「費用も生徒さん持ち」というイメージを抱かれるようですが、この場合はちょっと違います。
衣装はデザインの先生が考えられたものを、衣装部さんが作るのですから。
以前お話しましたが……作品の度に、すべての衣装を新しく作る(新調)するわけではありません。リフォームして別の公演で違う生徒さんが着ることが多々あります。
そうゆう“使い回し”と言われる衣装は、サイズの手直しをしたり、飾りなんかを変え、生まれ変わってゆくのです。
と……この話は置いておいて…。
エンビ服……黒エンビは、男役さんのシンボルのような衣装ですよね。だから色んな作品、特にショーに登場します。
ある程度上級生になると、公演の度に黒エンビを着るなんていうこともあるでしょう。
「いかに綺麗に見せるか…」のため、衣装は着る人の体型に合わせ作っています。男役さんなら、肩幅や袖の長さ、ズボンの丈の長さ……。
例え身長が同じであっても、それぞれ微妙に違う…。娘役さんの衣装より難しいかもしれません。
エンビ服は何度も着るのに、それがすべて使い回しであったら…?
この前の公演で自分が着て、次に着るまでに、別の組の生徒さんが着ていたとしたら?
サイズを直す必要もありますよね。それは大変ですって。
だから「この黒エンビは、この生徒限定!」「他の生徒さんには着せません!」
――それを「自前の黒エンビ」と言うのです。
これは、すべての男役さんにあるのではありません。
研○から…と詳しいことはその時まちまちでしょうが、ある程度上級生。
スターさんにもなると「自前の……」が何着もあるでしょう。白エンビとかタキシードとか。
飾りだけ変えれば、サイズはそのままでOKというわけです。