宝塚ファン/宝塚歌劇入門編

役替わり公演(3ページ目)

一つの役を、数名の役者が交代で演じる【役替わり公演】。ファンの方にとってはお楽しみ。でもタカラジェンヌたちにとっては、こんな苦労も。

桜木 星子

執筆者:桜木 星子

宝塚ファンガイド


共演者たち

役替わりの生徒以外は別に大変じゃない…? いえいえ、大いに関係あります。

役替わりによって演じる生徒が変われば、役の感情や台詞の間、動きが変わるのは当たり前。それを受ける共演者たちの芝居も変わってくることでしょう。

初日までに何通りもの稽古が必要。初日以降も次のパターンに向け、共演者たちの協力が必要。

また役が変わったばかりの時期、役替わりの生徒たちが舞台上で頼ることのできるのは、共演者しかいませんものね。

役替わりの生徒Aさんのお手伝いをしている下級生は、役が変われば、早替わりの段取りや、手渡す小道具なども変わったりして…。


スタッフ

演出家をはじめ、ダンスや歌のスタッフらが稽古に要する時間が増えるのは当然のこと。
では、他のスタッフらは…?

例えば…衣装部
一つの役を2名ないし3名が演じるとなれば、その分、衣装が必要なのはおわかりですよね。
その生徒用の衣装を新たに用意するのか、もしくは短時間でお直し(サイズ直し)をするか…。どちらにしても大変。

本番中の、早替わりの手伝いの段取りも、変わってきます。


例えば…オーケストラ

「演じる生徒が変われば、役の感情や台詞の間、動きが変わるのは当たり前」と先ほどもお話しましたが、これがオーケストラにも関係してきます。

台詞のテンポが違えば、そこにかぶるBGMのテンポも変わってくる…
歌の歌い出しのきっかけが変わってくる…


その他にも……照明さんなら「スポットの場所やフェイド・アウトのタイミング」などなど、音響さんなら「音量の調節やリバーブのかけ方」などなど…。

というわけで、一番大変なのは役替わりの生徒ですが、関わる人すべてが大変!だということです。

 
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