Part1でお話しましたが、舞台に立つようになっても、タカラジェンヌたちには試験というものがあります。
科目は――演劇、歌、洋舞、日舞。
それぞれ、どんな試験内容なのかをご紹介しましょう。
【演劇】
試験開始一時間前ぐらいに、台詞が書かれた一枚の紙を渡されます。
それが課題。学年別で、全員同じ課題です。
台詞の内容は、宝塚の台本から引用されたものではなく、一般の演劇用といった感じです。
台詞は……紙を見ながら棒立ちで話すだけでもよし、自分で動きを付けて芝居してもよし。自由です。
すべて暗記して台詞を言う生徒さんもいます。
【歌】
<課題曲>
唯一、事前に試験勉強?できる課題です。
一ヶ月ぐらい前に、課題曲5、6曲ほどの譜面をもらいます。音楽学校受験と同じで、その中から自分の好きな曲を1曲選んで申告し、本番前にピアノ伴奏で練習もしてもらえます。本番はもちろん暗譜。
クラシック中心の音楽学校の課題曲とは違い、ミュージカルナンバー、ジャズ、カンツォーネなどなど。
原語の歌詞も付いている曲もあり、その場合は原語、日本語、どちらで歌っても構いません。
<新曲視唱>
これも、音楽学校の試験(二次)と同じ。
8小節ほどのメロディーの譜面がいくつかあり、その中から1曲歌うというもの。どれが当るかわかりません。
その場で譜面を即座に読む……というものです。
【洋舞】
これも音楽学校の試験と同じ感じです。
振り付けの先生が振付したものを何度か練習して、その後、2名ずつぐらいで踊るというものです。
音楽学校の試験は、クラシックバレエを基本とした振りでしたが、劇団の試験はジャズダンス。舞台で踊っているような振りとなります。