グラフは縦軸が記事を書いている時点で最新の7月17~23日の視聴率、横軸は初回視聴率と最新視聴率との差で、初回視聴率はなにも見ていない段階での期待値だから、初回視聴率との差は最初の期待からどれだけおもしろかったか(またはつまらなかったか)を示すはずです。
若手俳優大量投入
われら青春!DVD-BOX |
『太陽と海の教室』は主演に織田裕二、他の教師役にはベテラン・中堅の安心できる俳優を配置しつつ、ヒロインの若手教師には月9は初めての北川景子、メインの生徒役に岡田将生、北乃きい、濱田岳、吉高由里子、冨浦智嗣、谷村美月、山本裕典。サブメインにもまだまだ期待の若手を投入し、全員使い切れるのか心配になるほどです。
ストーリー的には新任教師の意外な初登場、初日から遅刻、初授業ではわけのわからんこと(「レッツビギン」とか)をかまし、理事長と校長が対立しているなど学園ものの超古典的パターンを連発。これは昭和40年代か?
織田裕二がウザイぐらい熱い(山本高広のものまねのセルフパロディ的)のは予想通りだけど、さすがにここまで古典的にいくとは思いませんでした。
しかし織田裕二、熱い演技で存在感はありますが出演時間としては過去の主演ドラマに比べると控えめ。一歩下がって生徒役をたてている感じです。これは脚本が『東京ラブストーリー』の坂元裕二、メイン演出が映画『ホワイトアウト』も担当し織田裕二との仕事が多い若松節朗と昔からおなじみのスタッフだからできることでしょうか。恒例「織田裕二とスタッフ、他の出演者とのトラブル」も心配なさそうです。
ただ学園ドラマの古典的パターンに従うなら、メインの男女教師は反発しながらもひかれあうツンデレ展開のはずですが、北川景子演じるヒロインは退学しようとしている生徒(山本裕典)とからむようですね。織田裕二と北川景子では倍近く年が離れているのがネックなのか?
『コード・ブルー』も木曜劇場枠の前作『ラスト・フレンズ』の長澤まさみ、上野樹里、瑛太、水川あさみ、錦戸亮に続いて山下智久、新垣結衣、戸田恵梨香、比嘉愛未と期待の若手を投入で視聴率を獲得しています。
ただ若手の投入には問題点も。医者は大学は6年制+研修期間もあり。そこそこ実績があってドクターヘリ候補生となったという設定だけに、せめて二十代後半になっていてほしいところ。みんな若すぎて見ながら脳内補正が必要です。
特に若すぎるのは二十歳前後の新垣結衣、戸田恵梨香の二人。戸田恵梨香は女優として働く女性役(『奇跡の動物園』シリーズの飼育係とか)も経験しているのでまだそれなりですけど、新垣結衣はこれまでは女子高生とかギャル役ばかりで働く女性役はほとんどないのでかなりいっぱいいっぱい。しかしそのいっぱいいっぱいさを「ガッキーがんばれ」と見るのがこのドラマの見方なんでしょうか。
ただ『太陽と海の教室』は初回が終わっただけで、次回どれだけ見続けられるかが勝負。『コード・ブルー』も山下智久主演ものはそこそこの視聴率を確保する実績があるとはいえ、も一つ力強さに欠け、果たして盆休み、北京五輪の時期をこのまま乗り越えるかどうか不安もあります。