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号泣必至『ひとつ屋根の下』の魅力(3ページ目)

平成の「泣けるドラマ」といえば『一つ屋根の下』!ストレートに「愛」を語りにくい現代に感動ドラマをつくるためよく考えられていて感涙必至です。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

次々と起こる問題を家族の中で解決

Free Life The Best of YOSUKE EGUCHI1994~1998
『Free Life The Best of YOSUKE EGUCHI1994~1998』(フォーライフ ミュージックエンタテイメント)
スタートでそれぞれに問題を抱えて別々に暮らしていますが、あんちゃんが駆け回って、全員の同居が始まります。定石なら第1話で全体の状況説明をして、一週間で一人戻せば六人兄弟なんだから全員集合するのは全12話の第6話、要領の悪い脚本家だと全員集合させるだけでほとんど終わってしまいそうですが、そこは一世を風靡した野島伸司脚本、驚異的なペースでまとめて全員集合が完成したのは第4話のラスト。

兄弟全員が一緒に暮し始めてからも、また新たな問題が多発します。雅也は入院患者の女優・利奈(内田有紀)と恋しますが死に別れてしまい、和也は不良仲間と付き合っているんではと疑われます。また、文也は絵を盗作されて自殺未遂、そして小梅はレイプと。一難去って、また一難の連続。

事件が山のように起こりますが、ほとんど家族の枠の中で解決し、あんちゃんの「そこに愛はあるのかい?」の決めゼリフとともに。これにより兄弟の絆を深めています。

全12回を猛スピードで突っ走りながら毎回の山場が折り重なり、多くの問題が関係しながら最終回へ向かっていく完成度の高さはまさに感動ものです。


最後にちょっとだけ97年の『ひとつ屋根の下2』について。パート1の続きで感動できますが、ちょっとデキとしては荒っぽい。特に「あの」ラストシーン。あんな視聴者をだますようなことをして意外な展開にしなくても……。

そんな『ひとつ屋根の下』ですが残念ながらパート1も2も残念ながらDVD化されておらずビデオのみの販売。スカパー!のフジテレビ721チャンネルでは、たまに放送されていますが、誰かDVD化に反対しているんでしょうか?


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