夏ドラマも次々と最終回を迎えていますが、ある程度は予想していたことですが、やっぱり夏は盛り上がりません。そんな時は新作がだめなら旧作があるさ、とスカパー!を楽しみに見ています。 『わたしってブスだったの?』(93年)大石静脚本、松田聖子主演で、同じコンビの前作『おとなの選択』はヒロインが売れないマンガ家(別所哲也)と別れて、テレビ局の報道マン(宅間伸)と結婚するが、新婚家庭もいろいろと問題が発生、ブレイクした昔の彼との三角関係に悩む、という定番パターンでした。しかし『わたブス』は「愛されて幸せになるという受け身ではなく、既成の価値観にしばられず、積極的に男を愛し、人からなんといわれても自分の道を突き進む」ヒロイン像を設定。松田聖子のキャラともぴったりあい、以後の大石静脚本の基本パターンの先駆けとなり、その後『ふたりっ子』の香子(岩崎ひろみ)に至っています。 (TBSチャンネルで9月25,26日一挙放送予定)
林隆三版『人間の証明』(78年)おそらくこれが引っ張り出されたのは竹野内版『人間の証明』の影響でしょう。竹野内版では最初の二、三話ぐらいまで複数のエピソードが関連不明のまま並列に進み、わかりにくいという問題がありました。そのため、ばらばらだったそれぞれの事件のつながりが見えた中盤以降も一度逃がした客はもどりませんでした。 それに対し林隆三版は郡家の長女(岸本加世子、竹野内版では堀北真希)の視点を中心としたホームドラマ的要素が大きくして、見やすくなっています。また「過去」も原作そのままに戦後すぐで、このあたりの時代を書かせるとうまい早坂暁脚本もあり見応えがあります。 (ファミリー劇場で日曜22時、火曜26時に記事掲載日時点で放送中) そしてスーパーお宝はこれだ! |